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中学生が列車から避難 みなべ町で津波想定し訓練

巨大地震が発生し、緊急停車したと想定した列車から避難する中学生(25日、和歌山県みなべ町芝で)
巨大地震が発生し、緊急停車したと想定した列車から避難する中学生(25日、和歌山県みなべ町芝で)
 和歌山県みなべ町を通るJR紀勢線で25日、巨大地震による津波を想定し、中学生が列車から高台へ避難する訓練があった。町内での列車からの避難訓練は初めて。

 地域からの要望もあり、町がJR西日本に協力を依頼し、実施することになった。4中学校の生徒約370人のほか、自主防災会関係者や町職員らも参加した。

 4両編成の臨時列車が田辺市のJR紀伊田辺駅から和歌山市方面へ走行中、南海トラフ巨大地震が発生し、南部駅手前のトンネル付近で停車したと想定した。

 生徒は、車内で乗務員から列車からの飛び降り方の説明を聞き、緊急停車して開いた扉から乗務員の誘導に従って線路に飛び降り、約200メートル先にある高台の埴田医王寺(標高約35メートル)に向けて駆け上がった。南部中2年の森西希光君は「体験したことがなかったので、できてよかった」と話した。

 豊田泰猛町教育長は「家族とも避難について話し合ってもらいたい。最善の行動を取ってもらえるよう、町としても訓練を重ねていきたい」、道本隆文紀伊田辺駅長は「高校に進学すると電車通学する生徒もいるだろうし、津波浸水域もあるので、万が一の時には、若い人たちが率先避難者になってくれることを期待したい」と話した。

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