和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

絶滅の恐れある海の生き物展

ニホンアシカ、カブトガニなど約80種の標本を展示している(和歌山県白浜町で)
ニホンアシカ、カブトガニなど約80種の標本を展示している(和歌山県白浜町で)
 和歌山県白浜町の京都大学白浜水族館で、特別展「絶滅のおそれのある海の生き物展~和歌山県レッドデータブックでひもとく」が開かれている。貝類、魚類、甲殻類など約80種の標本や生物紹介のパネルなどを展示している。4月7日まで。

 「県レッドデータブック2022年改訂版」に掲載されている生物の中で、県沿岸に生息している絶滅の恐れのある生物や絶滅した生物を紹介している。海洋環境の生物多様性やその保全について興味を持ってもらうことが狙い。

 標本が展示されているニホンアシカは、1709~1878年、由良町の海鹿島(あしかじま)で、多い時に250頭の目撃例があったが、県内では絶滅したと考えられている。

 そのほか、有田市で昭和初期に多く捕獲されていたが、1978年の湯浅町での記録が県内で最後になっているカブトガニ、72年に田辺湾で採捕された標本を最後に県内では記録がないアオギスの標本も展示されている。

 特別展を企画した京都大学フィールド科学教育研究センター瀬戸臨海実験所助教の後藤龍太郎さんは「身近にある和歌山の干潟などでは、たくさんの生き物が暮らしている。それが失われつつある現状を知ってもらいたい」と話している。

 営業時間は午前9時~午後5時。入館料は高校生以上600円、小中学生200円、未就学児無料。年中無休。

 問い合わせは水族館(0739・42・3515)へ。

公式SNS!フォローしてね!
友だち追加

アクセスランキング

趣味・娯楽

読者チャンネル

新着リリース

紀伊民報からのお知らせ