【動画】排水能力1・6倍に向上 浸水対策で新排水機場、和歌山・新宮市
2017年の台風による大雨で大規模な浸水被害を受けた和歌山県新宮市で、被害の大幅な軽減を目指して紀南河川国道事務所が建設を進めてきた新たな排水機場が来年度から本格運用を始める。市街地を流れる市田川の水を本流である熊野川へと排水する施設。同事務所では今秋から試験運用に取り組んでおり、7日、田岡実千年市長ら関係者が施設を見学した。
紀南河川国道事務所によると、17年10月の台風21号の際、同市では降り始めからの累積雨量が観測史上1位の893・5ミリを記録。市田川沿いなど広範囲で浸水被害が発生し、被害は1124戸に上った。
市田川が熊野川に合流する地点に設けられている「市田川排水機場」は、熊野川の水位が上がって市田川に逆流し始めた際に水門を閉じ、市田川が一定の水位になった際にポンプを使って熊野川へと排水するための施設。もともとの施設は1986年に完成し、その後も増強していたが、2017年に大規模な浸水被害を受けたことから、国と県、市が連携して浸水被害軽減のための対策を進めている。
市田川の右岸に設けた新しい排水機場もその一環で、20年春から建設を開始。ほぼ完成しており、鉄筋コンクリート造り4階建ての1階部分に3機のポンプ、2階にエンジン室、3階に操作室などがある。総事業費は約60億円。
本年度末で廃止となる旧施設の排水能力は毎秒約17立方メートルだったが、新施設では約1・6倍の約28立方メートルに増強され、25メートルプールを約15秒で空にできる能力があるという。
この日は紀南河川国道事務所が、市の幹部らを招いた見学会を開催。施設内で説明を受けたほか、田岡市長がポンプの始動ボタンを押すなどした。
田岡市長は「高い能力があり、17年のような雨が降っても被害が軽減されると実感した。さらに浸水をなくすため、市では市街地にたまった水を市田川に出すポンプの工事をしている。国、県の協力を頂きながら順次対策を進めることで、雨に強いまちになる」と話していた。
紀南河川国道事務所によると、17年10月の台風21号の際、同市では降り始めからの累積雨量が観測史上1位の893・5ミリを記録。市田川沿いなど広範囲で浸水被害が発生し、被害は1124戸に上った。
市田川が熊野川に合流する地点に設けられている「市田川排水機場」は、熊野川の水位が上がって市田川に逆流し始めた際に水門を閉じ、市田川が一定の水位になった際にポンプを使って熊野川へと排水するための施設。もともとの施設は1986年に完成し、その後も増強していたが、2017年に大規模な浸水被害を受けたことから、国と県、市が連携して浸水被害軽減のための対策を進めている。
市田川の右岸に設けた新しい排水機場もその一環で、20年春から建設を開始。ほぼ完成しており、鉄筋コンクリート造り4階建ての1階部分に3機のポンプ、2階にエンジン室、3階に操作室などがある。総事業費は約60億円。
本年度末で廃止となる旧施設の排水能力は毎秒約17立方メートルだったが、新施設では約1・6倍の約28立方メートルに増強され、25メートルプールを約15秒で空にできる能力があるという。
この日は紀南河川国道事務所が、市の幹部らを招いた見学会を開催。施設内で説明を受けたほか、田岡市長がポンプの始動ボタンを押すなどした。
田岡市長は「高い能力があり、17年のような雨が降っても被害が軽減されると実感した。さらに浸水をなくすため、市では市街地にたまった水を市田川に出すポンプの工事をしている。国、県の協力を頂きながら順次対策を進めることで、雨に強いまちになる」と話していた。