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食材の命に感謝を 地元シェフが小学生にジビエ授業

更井亮介さん(右)から調理方法を教わる南白浜小学校6年生=8日、和歌山県白浜町中で
更井亮介さん(右)から調理方法を教わる南白浜小学校6年生=8日、和歌山県白浜町中で
 和歌山県白浜町中の南白浜小学校6年生9人は8日、田辺市上芳養在住のフランス料理シェフ、更井亮介さん(29)から野生動物の肉「ジビエ」についての出前授業を受け、調理実習でジビエ料理を教わった。児童は作った料理を昼食として味わった。

 西牟婁振興局農業水産振興課主催。同課と更井さんが子どもたちがジビエに親しみを持ち、食のありがたみを感じてほしいと、昨年度から始めた。更井さんはジビエ活用などに取り組む、上芳養の農家でつくる会社「日向屋」に料理責任者として参加している。

 出前授業で、更井さんは野生のシカやイノシシの生態、農家が獣害で困っていることを説明。動物に荒らされないようにわなを仕掛けて上芳養地域の畑を守っている日向屋の活動を紹介した。食事をするときは料理を作ってくれた人や食材の命に感謝の気持ちを持とうと話した。

 調理実習では、更井さんに教わりながら、シカ肉を使った焼きそばを作った。昼食は焼きそば、イノシシ肉と地元農家からもらった米を使ったそぼろ丼、全校児童で作ったサツマイモ入りのみそ汁が並び、児童や更井さん、教員らで味わった。

 五十嵐悠香さん(11)は「自分たちで作った料理はおいしかった。授業では野生のシカやイノシシの現状を知った」、古川永和さん(12)は「普段食べている肉と変わらず食べられた」と話した。

 11日には、白浜町の日置小学校で6年生を対象に同様の出前授業と調理実習が開かれる。

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