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みんなで創る水源林 児童も参加し植樹祭

森林組合のスタッフらに手伝ってもらい、ヒノキの苗木を植える児童(7日、和歌山県田辺市中辺路町高原で)
森林組合のスタッフらに手伝ってもらい、ヒノキの苗木を植える児童(7日、和歌山県田辺市中辺路町高原で)
 和歌山県の森林整備センター和歌山水源林整備事務所と県水源林造林協議会は7日、田辺市中辺路町高原の造林地で植樹祭「みんなで創る令和の水源林」を開いた。県や市、紀南各地の森林組合の関係者と地元小学校児童らが参加。児童らは「丈夫に育って」と願いを込めヒノキの苗木を植えた。

 整備事務所と造林協議会は1961年度から水源林造成事業に着手し、植樹を続けている。植樹祭は、昨年度末で県内で1万2千ヘクタールの水源林造成を達成したのを記念して実施した。林地の所有者と造林者は中辺路町森林組合。

 田辺市の真砂充敏市長や県森林・林業局の西山久雄局長ら来賓が出席して式典があり、ヤマザクラとムクロジを記念植樹した。この後、中辺路小学校の全校児童(64人)を含む約170人がヒノキとスギの苗木約420本を植えた。このうち約220本は選抜を重ねて開発された木(エリートツリー)で、成長が早く、木の形が良いという。

 児童らは六つの班に分かれ、森林組合のスタッフに教えてもらった通り、山の斜面の下側に立ち、枯れ葉などを取り除いた後、くわで穴を掘り、枯れ葉が交じらないよう注意して苗木に土をかぶせた。

 6年の前田篤志君は「植樹は初めてで楽しかった。5本も植えた」と笑顔で話した。

 整備事務所の田坂隆治所長は「事業はほぼ計画通り進んでいる。ここでは本年度に約7ヘクタールでスギ、ヒノキと広葉樹を植樹する予定。水源涵養(かんよう)や環境・山地保全など森林の公益的機能を広く理解してもらえれば」と話した。

 水源林造成事業は、水源を涵養するための森林を造成する事業。水源地域の民有保安林で、所有者の自助努力では適正な整備が見込めない場合、所有者が土地を提供。造林者が植栽と植栽木の保育と管理をし、森林整備センターが費用負担と技術者指導をして森林を造成して収益を分ける。

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