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【動画】「安居の渡し」特別に復活 世界遺産の熊野古道を舟で渡る、和歌山・白浜

 船頭の高齢化や資金難を理由に1月から休止している世界遺産・熊野古道大辺路にある「安居の渡し」(和歌山県白浜町安居)の特別運航が7日にあった。来年の熊野古道の世界遺産登録20周年を前に、南紀白浜観光協会が企画したイベント「世界遺産熊野古道大辺路スタンプ&フォトラリー」の一環。10日間限定で復活する。

 「安居の渡し」は、「富田坂」と「仏坂」の間にある日置川を川舟で渡る交通手段。大辺路で唯一、川舟で川を渡る。1950年ごろから利用者が減り、途絶えていたが、2005年10月に地元有志が「安居の渡し保存会」を結成して復活させた。

 利用客は昨年7月に延べ1万人を超えたが、資金難などを理由に休止。同町日置川地域を拠点に教育旅行を受け入れている南紀州交流公社(白浜町安居)からの運航依頼のみ、地域貢献として応えている。

 7日は、教育旅行による7月の運航以来、約3カ月ぶりの運航となった。

 熊野古道の踏破2巡目に挑戦している愛知県一宮市の男性(59)は乗船後、「水がきれいで気持ち良かった。1月に来た時は、運航が休止していたので乗れなかった。これでやっと熊野古道を完歩できた気持ち」と喜んでいた。

 保存会の生本洋三会長(73)は「乗船客に喜んでもらえたようでうれしい。町と協議中だが、来年の再開に向けて準備していきたい」と話している。

 特別運航日は、10月が7~9日、11月が3~5日と23~26日。時間は午前9時~10時と午後1時半~2時半。料金は紀州材製乗船手形を含め1人500円。

 乗船予約は2日前まで、まちなか総合案内所しらすな(0739・43・5511)で受け付けている。

特別運航された「安居の渡し」(7日、和歌山県白浜町安居で)
特別運航された「安居の渡し」(7日、和歌山県白浜町安居で)
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