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知事「納得いかない」 和歌山・八郎山トンネルずさん工事、測量データなく

ずさんな工事がされていた県道長井古座線の八郎山トンネル(和歌山県串本町で)=和歌山県提供
ずさんな工事がされていた県道長井古座線の八郎山トンネル(和歌山県串本町で)=和歌山県提供
 大規模な施工不良が発覚した和歌山県の県道長井古座線の八郎山トンネル(串本町―那智勝浦町、711メートル)工事を巡り、掘削時の測量データがほとんど残っていないことが分かったことについて、岸本周平知事は11日の定例会見で「大変遺憾で、そんなことがあるんだろうかと思う。納得がいかない」と憤りをみせた。

 八郎山トンネルは12月の供用開始を予定していたが、県に引き渡し後、施工不良が発覚。覆工コンクリート(内壁)のほとんどで厚さが不足したほか、空洞も多数あった。県は有識者に補修工法を考えてもらう「技術検討委員会」を設置。第1回委員会が8日、串本町であり、測量データがほとんど残っていないことが公表された。

 岸本知事は「委員からあまりにも工事がずさんで、昭和30年代の職人が経験と勘でやっていたような感じだと聞いた」とした上で、事業者に対し「誠意を持って対応してほしい」と求めた。

 県は工事を請け負った淺川組(和歌山市)と堀組(田辺市)を7月下旬から6カ月、覆工コンクリートを施工した1次下請けの川合組(新宮市)を8月下旬から3カ月の入札参加資格停止にしている。

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