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無人航空機の実証飛行 11月から白浜空港、災害時の救助活動に期待

無操縦者航空機のイメージ図(川崎重工提供)
無操縦者航空機のイメージ図(川崎重工提供)
 南海トラフの巨大地震などの災害時、被災者の救助活動や情報収集で活用することを想定したパイロットが乗らない「無操縦者航空機」の実証飛行が11月から、和歌山県白浜町の南紀白浜空港で始まる。飛行エリアは紀伊半島沖などで、本格的な運用を目指して約4年間データを収集していく。


 空港を運営する南紀白浜エアポート(白浜町)と川崎重工業(神戸市)が、県や町の許可を得て進める。飛行は月4回程度、平日の昼間約4時間行う計画。このプロジェクトには約20人のスタッフが関わっていくという。

 使用するのは、川崎重工業の航空機で、大きさは、長さ約10メートル、幅約16メートル。カメラやレーダーを搭載しており、土砂崩れの現場や浸水地域などの情報収集や、被災者の救助、捜索活動などでの活躍が期待される。

 両社によると、航空機にパイロットが乗る場合、長時間の活動は体力的に限界があるが、地上で操縦する無操縦者航空機は、パイロットが交代していくことで燃料が続く限り飛び続けることができるという。

 関西、神戸など近畿圏の主な空港の立地は、海が近く低い場所が多いことから、大地震が発生した際、津波で被害を受ける可能性がある。標高89メートルに位置する白浜空港は、津波の心配がなく、防災上の重要な拠点になる。

 エアポート担当者は「県の広域防災拠点に位置付けられている白浜空港で、無操縦者航空機が導入され、災害発生時に救助、捜索活動の高度化、効率化が実現することは大変意味があると思う」。

 川崎重工担当者は「実証飛行を通じて災害や事故発生時の対応に役立つデータを蓄積し、地域の皆さまの安全・安心につながる取り組みを進めていく」と話している。

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