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【動画】沿岸林に「森の妖精」 光るキノコ、那智勝浦で13日から観察会

 幻想的に光るキノコ「シイノトモシビタケ」が、和歌山県紀南地方の沿岸林で淡い光を放ち始めた。那智勝浦町宇久井にある目覚山では8日、今週末から毎週土曜の観察会が始まるのを前に関係者が下見をし、50本ほどの発生を確認。関係者は「森の妖精に会いに来て」と呼びかけている。

 シイノトモシビタケは、かさの直径が1~2センチ程度で、柄の長さは1~5センチほどの小さなキノコ。1950年代に東京都の八丈島で発見され、その後、県内ではすさみ町や串本町、那智勝浦町といった紀伊半島南部の沿岸林で見つかっている。スダジイの倒木などによく発生する。県のレッドデータブックでは絶滅危惧2類に分類されている。

 那智勝浦町の宇久井半島にある目覚山は普段、関係者以外は立ち入れないが、地元の「宇久井海と森の自然塾運営協議会」が毎年、シイノトモシビタケが発生する時季に合わせて観察会を開催。観察会のスタートを前に8日夜、関係者6人が下見をしたところ、数十本が固まっている場所もあった。観察会のスタッフ長を務めている西垣内茂さん(83)=那智勝浦町宇久井=は「これぐらいあれば観察会で皆さんに満足していただけると思う。シイノトモシビタケの光と合わせて、夜の自然林の空気を吸って英気を養ってほしい」と話していた。

 観察会は土曜のみで、13日~7月8日と9月2~30日の開催を予定しており、時間は午後7時半から。募集人数は先着20人で対象は小学生以上。参加費は500円(中学生以下300円)。開催日の2日前の午後5時までに電話で予約すること。案内の支障になるため、写真撮影はできない。

 申し込み、問い合わせは環境省宇久井ビジターセンター内の同協議会(0735・54・2510)へ。


幻想的な光を放つシイノトモシビタケ(8日、和歌山県那智勝浦町宇久井で)=露出時間25秒
幻想的な光を放つシイノトモシビタケ(8日、和歌山県那智勝浦町宇久井で)=露出時間25秒
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