ヒロメを巻き取って船に上げる漁師(6日、田辺湾で)
田辺湾に春を呼ぶ海藻ヒロメ(ヒトハメ)漁がピークを迎えている。漁師によると、今年は漁期が遅れており、例年より量が少ないという。漁は今月下旬まで続く見込みで、今後に期待している。
ヒロメはワカメの仲間でうちわ状になり、大きなものは1メートルほどに成長する。とろみがあってシャキシャキ感が特徴。全国でも紀伊半島南部などの限られた海域にしか分布していない。
田辺市の新庄漁協では15人ほどがヒロメ漁をしている。漁師は水深5メートル前後の海域で、長い特殊なさおを操りながらヒロメを巻き取る。浅い場所では箱眼鏡を使い、深い所では感触を頼りにヒロメを探す。