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景観地のガードレールを紀州材に 和歌山県、転落防止柵も

木製に付け替えられたガードレール(和歌山県白浜町で)
木製に付け替えられたガードレール(和歌山県白浜町で)
木製の転落防止柵(和歌山県湯浅町で)=県提供
木製の転落防止柵(和歌山県湯浅町で)=県提供
 和歌山県内の観光地や景観地などで、紀州材を使った木製の防護柵(ガードレール)の設置が進んでいる。県はさらに紀州材の利用を促すため、昨年12月に公共土木工事の木材利用マニュアルを見直し、転落防止柵についてもガードレールと同じ条件で、木製品を積極的に使っていく。


 県が木製ガードレールを原則として使用している箇所は、国立・国定公園と特定景観形成地域などの道路▽観光スポットが集中しているエリアの道路▽点在する観光スポット(神社仏閣、道の駅など)近辺の道路▽観光スポットが集中しているエリアまでのアクセス道路。新設や付け替えの際に木製に替えている。

 最近では、田辺市街地と白浜温泉を結ぶ県道南紀白浜空港線で、ガードレールが老朽化したことから、1月末までに、延長約900メートルを木製に替えた。今後も観光客へのPRも兼ねて、老朽化したものから順次替えていくという。

 鋼製のガードレールは、さびの発生などで見た目が悪くなるまで18年程度、防腐処理をした木製だと耐久性は15年程度とされ、大差ない。ただし、価格は鋼製に比べ3・8倍と割高になる。

 木製の転落防止柵についても、設置に適した製品が出てきたことを踏まえ、昨年のマニュアル改定で、設置場所などがガードレールの使用条件に準じて導入が可能になった。すでに湯浅町で設置されており、今後、紀南地方でも登場する予定。

 このほか、環境保全上配慮すべき地域に限っていた丸太を使った水路などについても、施工が可能であれば地域を限定せずに採用していくとしている。

 県は、紀州材の利用促進と観光振興の観点から、2014年に公共工事における木材利用のマニュアルを作り、改定しながら木製品を積極的に使ってきた。

 県技術調査課は「紀州材の利用促進と林業の振興、CO2削減を目指し、今後も必要に応じてマニュアルを見直していきたい」と話している。

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