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ウクライナ避難民が勤務 就業支援で白浜のホテル

ホテルのレストラン厨房で働いているヴィタ・ピサレンコさん(7日、和歌山県白浜町で)
ホテルのレストラン厨房で働いているヴィタ・ピサレンコさん(7日、和歌山県白浜町で)
 ウクライナ避難民のヴィタ・ピサレンコさん(38)が6日から、和歌山県白浜町のシラハマキーテラスホテルシーモアで働き始めた。レストランの調理室で料理の盛り付けなどを手伝っており「早く日本語を覚えて頑張っていきたい」と張り切っている。


 ウクライナ避難民の宿泊業就業支援として、ホテルシーモアを運営する白浜館(白浜町)が、2言語を話せるバイリンガル人材の派遣・紹介を行う会社「エンパワー」(東京)との協業で社員として採用した。

 ピサレンコさんは、ウクライナのオデーサで暮らしていたが、ロシアの軍事侵攻でハンガリーへ避難。昨年11月まで働いていたホテルが閉鎖したため、職場を探していたという。

 ホテルシーモアは、ホテルでの勤務経験があったことや、戦争で被害を受ける中でも笑顔を絶やさず、前向きな姿勢であることなどから採用を決めた。

 ピサレンコさんは、英語を話すことができるが、日本語は勉強中。ホテルシーモアの中峯宏総支配人(62)は「ある程度日本語が話せるようになったら接客の仕事もしてもらいたい」と期待している。

 ロシアの軍事侵攻では、ウクライナのピサレンコさんの自宅近くに爆弾が落ち、友人らが多数亡くなった。「早く戦争が終わってほしい」と願う。

 日本を訪れるのは初めて。白浜町の印象は「海や山などの自然が美しい。アドベンチャーワールドにも行ってみたい」という。

 エンパワーは今後、ウクライナ避難民を受け入れてくれるホテルの登録を増やし、白浜を起点に支援の輪を広げていきたいとしている。

 ホテルシーモアではピサレンコさん以外に、インドネシア、ネパール、ベトナム、フィリピン、韓国の5カ国10人が働いている。

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