和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

和歌山県知事選 候補者の横顔(届け出順)

本間奈々さん
本間奈々さん
松坂美知子さん
松坂美知子さん
岸本周平さん
岸本周平さん
 知事選は27日の投開票に向け、三つどもえの戦いが始まった。立候補した新顔の3人が掲げる政策や人となりを紹介する。

■本間 奈々(ほんま なな)さん(53) 無所属
47都道府県のお手本に



 「和歌山は自然が豊かで歴史が古く、可能性がある県。しっかり行政運営すれば、47都道府県のお手本になれる」と話す。一方、そんな和歌山が「なぜカジノ誘致に取り組んできたのか、ふに落ちない」とも語る。

 仁坂吉伸知事が推進してきた「カジノを含む統合型リゾート施設(IR)」誘致に反対。「カジノは犯罪の温床」と、県庁前で街宣活動を繰り返してきた。最終的に誘致計画は頓挫したが「明確に断念していないことは問題」と立候補を決めた。

 総務省(入省当時は自治省)で18年、地方行政などに携わった。首長の仕事に魅力を感じ、札幌市長選に立候補したこともあった。

 和歌山にはもともと縁はなかったが、昨秋の衆院選和歌山3区の立候補がきっかけで田辺市に移り住んだ。周辺の海岸がお気に入りで、ドライブやジョギングを楽しむ。食べ物では、県特産のカツオなどの魚やイチジク、ミカンなどが好きだ。

 主に東京で育ったが、生まれは福岡の田舎。「田舎者であり、地方が好き。子どもたちにも、よき日本を残していきたい」。自分の信じる政治活動を続ける決意を見せた。

■松坂美知子(まつざか みちこ)さん(66) 共産
子育てしやすい社会に



 4人の子どもと、事情があって引き取ったおいの計5人を育てた。腹の立つこともたくさんあったが、いつもにぎやか。無条件にかわいかった。

 「何事も『どうせやるなら楽しまないと損』という思いでやってきた。開き直りがうまいというか」と笑いつつ、力を込める。「子育てをしている人に対して優しい社会にしたい」。子育て支援の拡充は、掲げる施策の柱に据える。

 和歌山市の出身だが、父の仕事の関係で、引っ越しが多かった。苦労もたくさんしたが、高校生で始めたバトントワリングは大人になっても続けた。その縁で、人気テレビ番組に出演したり、歌手の後ろで踊ったりした。いい思い出だ。

 「基本的に明るい。落ち込んでしまうのは性に合わない」と自身を評する。だから、相談を受けたら一緒に悩んでも、一緒には落ち込まない。どうすれば解決するかを考える。

 最近は、娘たちから送られてくる孫たちの動画を見るのが楽しみ。中学1年生から2歳まで7人いる。「走り回ったり、釣りをしたり、猫と戯れたり。普通の日常の様子です」。優しい祖母の表情が垣間見えた。

■岸本 周平(きしもと しゅうへい)さん(66) 無所属
知事は小学生からの夢



 「小学生が『岸本周平や。頑張れよ』と寄ってきてくれる。うれしいじゃないですか」と目を細める。

 今夏まで和歌山1区(和歌山市)の衆院議員だった。初当選する前は4年間毎日、当選してからは13年間毎週末、和歌山市内でつじ立ちをしてきた。

 苦言をもらうこともあったが、子どもも大人も関係なく、声をかけてくれたり、手を振ってくれたりすることが励みだった。「有権者から生の声を聞き、国会での質問や議員立法に生かしてきた」

 そのスタイルは知事になっても続けるつもり。「仕事は優秀な職員に任せ、できるだけ県内を回りたい」と言う。

 知事の仕事を意識したのは小学生の頃。自宅近くで遊んでいたら、選挙活動で隣の建物に出入りしていた大橋正雄元知事に頭をなでられた記憶がある。「何と声をかけられたか覚えていないが、格好いい、知事になりたい」と思った。

 一方、知事に当選しても「知事、知事さんと呼ばれたくない」とも。「今まで通り、周平さんと呼んでもらい、仲間同士のように県民の中に入っていきたい」

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