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コロナ禍前の7割まで回復 大型連休の和歌山県内観光客

白浜温泉街
白浜温泉街
 和歌山県は、4月29日~5月8日の大型連休中、県内主要観光地(7カ所)に75万8100人が観光に訪れたと発表した。1日当たりに換算すると、前年の2倍で、特に宿泊客は2・5倍に増えた。コロナ禍前の2019年の7割、18年の8割程度に当たり、県は「回復に向かっている」としている。

 主要観光地は旧白浜町、田辺市龍神村、同市本宮町、旧串本町、那智勝浦町、和歌山市、高野町。宿泊客は15万600人、日帰り客は60万7500人だった。この連休中は、県の旅行費用補助事業「リフレッシュプランS」は対象外だったが、県は3年ぶりに新型コロナ感染拡大防止の行動制限がなかったことや、天候に恵まれたことが増加の要因とみている。

 観光客は、コロナ禍までは増加傾向にあり、19年は1日当たり10万8350人(宿泊客2万1320人、日帰り客8万7030人)まで増えたが、20年は4558人(宿泊客450人、日帰り客4108人)に落ち込んだ。

 その後、21年は3万7787人(宿泊客5868人、日帰り客3万1919人)に、22年は7万5810人(宿泊客1万5060人、日帰り客6万750人)まで持ち直してきている。


■17、18年を上回る 串本、19年比は9割

 主要観光地別では、旧白浜町は総数20万4千人で、前年比2・1倍、19年比では74%となった。県は「本州で最も早い」とPRした白良浜海水浴場の5月3日の海開きや、連休後半も天候に恵まれたことが、観光客増につながったとしている。

 旧串本町は5万5400人で前年比2・2倍となった。19年比では89%まで回復。それ以前の18年、17年との比較では、実数、1日平均ともこの17、18年年を上回った。4月に改装した串本海中公園センターへの来場者増が一因という。

 田辺市龍神村は3万2200人で前年比1・7倍、19年比は60%。同市本宮町は9万6500人で前年比1・7倍、19年比56%。那智勝浦町は6万3600人で前年比2倍、19年比61%。和歌山市は24万1900人で前年比1・7倍、19年比76%。高野町は6万4500人で前年比1・4倍、19年比68%。

 23年は弘法大師生誕1250年、24年は世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」登録20周年、25年は大阪・関西万博開催と続くことから、県はこの3年間を「ダイヤモンドイヤー」と位置づけて誘客に取り組む。県担当者は「コロナ禍からの反転攻勢を目指す。6月から受け入れを再開したインバウンドの誘客にも取り組んでいく」としている。

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