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サンライズFCが地元で勝利 和歌山県社会人サッカー

後半に先制のゴールを決め、観客に向かって喜ぶ南紀オレンジサンライズFCの殿垣賢介選手(中央)=上富田スポーツセンターで
後半に先制のゴールを決め、観客に向かって喜ぶ南紀オレンジサンライズFCの殿垣賢介選手(中央)=上富田スポーツセンターで
 和歌山県社会人サッカー3部リーグは8日、上富田町朝来の上富田スポーツセンターで第3節があり、田辺地方を拠点とし、今季からリーグ戦に参入した南紀オレンジサンライズFCが紀北地方のディポルトに2―0で勝ち3連勝。約160人が応援する中、今季のリーグ戦で唯一の地元での試合を勝利で飾った。


 サンライズFCはボールを支配して攻めたが得点に至らず、前半は0―0で折り返した。後半10分、右コーナーキックからDF殿垣が頭で押し込んで先制。15分には左からのパスを中央で受けたMF川中が落ち着いてゴールを決め、その後も危なげない試合展開で無失点に抑えた。

 この日観客席ではチームのユニホームやTシャツを着たファンの姿も目立った。

 田辺市内にある選手寮のオーナー、土肥成次さん(59)=兵庫県洲本市=は「初めて試合を見たが、SNS(交流サイト)で選手の情報を見ていたので身近に感じる。こんなに大勢が見に来ていて、いろんな人に支援されていると感じた」と話した。

 サンライズFCは、12チームがトーナメントで競う全国社会人サッカー和歌山大会に出場する。1回戦は15日午前10時から日高川町和佐の南山スポーツ公園であり、県リーグ1部のチームと対戦する。

■選手が青梅を販売

 南紀オレンジサンライズFCの竹川恭平主将(25)は、自身が管理する畑で収穫した青梅を予約販売する。

 2月に移住し、みなべ町内の梅農家で働いている。若手農家の指導で梅畑の管理もしており「農家として1年目、チームも1年目という状況で収穫した青梅を届けられるのはうれしい」と話している。

 予約の受け付けは18日まで。価格(送料別)は3キロ4500円、5キロ7500円、10キロ1万5千円。南紀オレンジサンライズFCのホームページから申し込める。

■応援される選手に サンライズFC、殿垣賢介選手

 点が入りそうで入らない展開が続いた0―0の後半10分。南紀オレンジサンライズFCのDF殿垣賢介選手(23)は、コーナーキックから頭で先制のゴールを決めた。すぐに観客席に駆け寄り、喜びを爆発させた。

 日頃練習している地元・上富田スポーツセンターで初の公式戦。多くの観客が応援した。「試合の流れを変える1点を、ここで取れたのがうれしくて」と笑顔を見せた。

 豊富な運動量と走力が武器で、主なポジションはサイドバック。この日の試合でも右サイドを駆け上がり、積極的に攻撃参加した。

 岡山県出身。大学を卒業した後、昨年は香川県内の中学校で教員をしていた。クラスの担任と、サッカー部の顧問で忙しい毎日を送った。充実していたが、サッカー中心の生活がしたくてサンライズFCの入団テストを受けた。「地域に応援されているチーム。自分も応援される選手になりたい」

 白浜町内の放課後等デイサービス施設で働く。「仕事は子どもたちと触れ合えて楽しい。夜はトレーニングや食事に気を使う余裕ができた」と、紀南での生活を満喫している。

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