ロシアによる侵攻が続くウクライナへの支援や犠牲者哀悼を目的に、和歌山県田辺市龍神村福井の森口周さん（７０）が３日、同市上屋敷２丁目のララ・ロカレでピアノの演奏会を開いた。

　森口さんは、東京都で飲食店経営やフードコーディネーターをした後、２０１１年に出身地の龍神村に帰郷し、「龍神茶」の普及に取り組んでいる。プロ奏者や音楽仲間とピアノ演奏で共演するなどしている。

　交流サイト（ＳＮＳ）などを通じて、現地から伝えられる状況に胸を痛め「個人として何かできることはないか」と考え、今回の演奏会を企画した。入場料１５００円（フリードリンク、学生以下無料）の収益を全額ウクライナの避難民支援に充てる。

　森口さんは即興で演奏し、会場内に情感のこもったピアノの調べを響かせた。来場者は「目をつむると、音色に触発されて色や花びらが浮かんでくる感じがした」と話していた。

　森口さんは「海の向こうの出来事とは思えない状況が続いている。日本からの気持ちが伝わればと思う。ウクライナ情勢が落ち着いた時には、現地に行き、音楽で子どもたちに希望を与えたり、花を植えたりしたいと思っている」と話した。

　演奏会は５月７日と６月５日にも開催予定。問い合わせは、インスタグラム（ｅｄｃ６８３２）へ。