和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

台風10号が盆直撃 交通網乱れ、停電も

電車の運転計画を知らせる紙を見る利用客(16日午前8時15分ごろ、和歌山県白浜町堅田のJR白浜駅で)
電車の運転計画を知らせる紙を見る利用客(16日午前8時15分ごろ、和歌山県白浜町堅田のJR白浜駅で)
 大型の台風10号は15日午後、広島県呉市付近に上陸。中国地方を縦断し、日本海に出た。この影響で、近畿地方は15日から16日にかけて激しい風雨に見舞われた。和歌山県では16日正午現在、人的被害の報告はないが、交通網の乱れや停電の発生など日常生活に大きな影響が出た。

 風雨の影響で交通網は大きく乱れた。JR西日本によると、新大阪―白浜・新宮を結ぶ特急「くろしお」、和歌山―新宮駅を結ぶ普通列車は15日が一部を除き終日運休した。16日は、「くろしお」は「上り」(白浜・新宮方面)が18本のうち9本が、「下り」(新大阪方面)は20本のうち14本が運休。普通列車は始発から運転を見合わせたが、午後3時ごろ再開。

 紀勢自動車道は、降雨量が規制値を超えたため15日午後7時20分から南紀田辺インターチェンジ(IC)―上富田IC間が、同日午後8時10分からは上富田IC―南紀白浜IC間も通行止めとなり、16日午前5時に解除された。

 東京・羽田と白浜を結ぶ南紀白浜空港の空の便は15日が全便欠航。16日は通常通りの運航に戻った。

 各地で停電も発生した。関西電力によると紀南地方(田辺市―新宮市)では15日午後8時15分ごろが最多で約2590戸が停電した。16日午前11時現在、県内で約150戸が、紀南では田辺市木守地区が停電している。

 避難も相次いだ。県によると15日から16日にかけ、避難勧告で田辺市の本宮町や龍神村などで80世帯・132人が、避難指示で同市鮎川城ノ浦地区の1世帯・5人が避難した。新宮市では156人が、すさみ町では9人が自主避難した。
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