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熊野の観光開発へ共同研究 不動産開発会社と和歌山大

熊野古道・中辺路を歩く観光客(和歌山県田辺市中辺路町高原で)
熊野古道・中辺路を歩く観光客(和歌山県田辺市中辺路町高原で)
 不動産開発などを手掛ける「日本ユニスト」(大阪市西区)と和歌山大学は、大阪から熊野本宮大社(和歌山県田辺市本宮町本宮)へと先人が歩いた道「熊野街道」の宿場町の再現や観光商品の開発を目指し、共同研究を始めた。

 同社は昨年10月、田辺市中辺路町高原の熊野古道沿いに、宿泊施設「SEN.RETREAT TAKAHARA(センリトリート タカハラ)」を開業。今年中に、古道近くの中辺路町近露、同市本宮町渡瀬、新宮市熊野川町西にも宿泊施設を開業する予定。将来的には、大阪から熊野本宮大社までを約10日間かけて歩くツアーを開催する計画を立てている。

 かつての「熊野街道」の旅を再現するにあたり、正確な裏付けが必要だったため、「熊野街道」と重なる熊野古道についての文化、宗教、芸能などの知識を持つ和大の協力を得ることになった。

 同社と和大のプロジェクトメンバーは協力して現地調査などを行い、かつての旅行者がどのようなものを食べ、宿場でどのように過ごしたかなどを調査する。調査結果を「熊野街道めし」などの商品開発や宿場町再現に生かしつつ、地域振興につなげていく。この研究で得られた情報は資料にして次世代に伝承していくという。

 研究プロジェクトメンバー、和歌山大学の小川雅則特任教授は「産学連携の力を生かして、かつて巡礼者が歩いた街道沿いの歴史、文化、食の魅力を掘り起こし、新たな価値の創造に共創型で取り組み、地域の持続可能な発展につなげていければと考えている」と話している。

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