特殊な長いさおを使ってヒロメを採る漁師(15日、和歌山県田辺市新庄町で)
和歌山県の田辺湾に春を呼ぶ海藻ヒロメ(ヒトハメ)漁が始まった。漁師によると、今年は若干時期が遅れているといい、ピークは今月下旬からになるのではとみている。
ヒロメはうちわ状になるワカメの仲間。大きなものは1メートルほどに成長する。とろみとシャキシャキとした食感が特徴で、全国でも紀伊半島南部などの限られた海域にしか分布していない。
田辺市の新庄漁協では10人ほどがヒロメ漁をしている。漁師は漁船から長い特殊なさおを操りながら、ヒロメを巻き取る。浅い場所では箱眼鏡を使い、深い所では感触を頼りにヒロメを探す。