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出展55社に来場75人 Uターンフェアで人手不足浮き彫り

来場者と熱心に話し込む企業の担当者(10日、和歌山県田辺市文里2丁目で)
来場者と熱心に話し込む企業の担当者(10日、和歌山県田辺市文里2丁目で)
 紀南合同企業説明会「Uターンフェアin田辺」(実行委員会主催)が10日、和歌山県田辺市文里2丁目のホテルであった。盆の帰省時に毎年開催している。出展企業は過去20年で最多の55社あったが、求職の来場者は過去最低の75人。人手不足が浮き彫りになった。

 近年の人手不足を背景に、企業の出展は増加傾向が続いている。一時は30社台だったのが、3年連続で50社台。今年は早々に募集枠を上回る応募があり、急きょ会場のレイアウトを変更して対応した。

 一方で来場者は減少している。ピーク時は200人を超えていたが、近年は100人前後。今年は過去最低だった昨年を15人下回った。遠隔地からでもテレビ電話で説明が受けられるウェブ面談も取り入れているが利用は1人だった。

 来場者が少ない中で、絶えず人が訪れるブースと、閑古鳥が鳴くブースがはっきりと分かれた。

 田辺市の製造業の担当者は「開始当初からまずまず訪れていただいた。新卒と中途が半々くらい。ただ履歴書の締め切りは16日。実際にどれだけ応募があるかは分からない」と慎重な姿勢。同市の小売業の担当者は「前を通る人がほとんどいない。新卒採用を目指すならもっと早い時季に開いた方がよい」と注文を付けた。

 古座川町出身で大阪府の大学3年生男性(20)は「できれば地元で就職したい。今回は参考にしようと3社の説明を聞いた」、印南町出身で兵庫県の大学4年生女性(22)は「製造とサービス業の事務に絞って4社を回った。新卒採用でない会社もあったけれど、アットホームな社風が魅力的だった」と話した。

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