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広がれ清掃の輪 ごみ拾いアプリで活動共有

ごみ拾いアプリ「ピリカ」の和歌山県版サイト
ごみ拾いアプリ「ピリカ」の和歌山県版サイト
スマホで活動履歴を確認する谷本勝広さん(和歌山県田辺市新庄町で)
スマホで活動履歴を確認する谷本勝広さん(和歌山県田辺市新庄町で)
 清掃活動の輪を広げようと、和歌山県はごみ拾いアプリ「ピリカ」の県版を運用している。清掃の様子や拾ったごみの写真にコメントを付けて投稿することで活動が共有でき、感謝を伝えたり、エールを送ったりできる。県の担当者は「運動の輪を県民全体に広げたい。多くの人に参加してほしい」と呼び掛けている。


 県では2015年の国体開催をきっかけに、清掃を呼び掛けるクリーンアップ運動を続けている。ごみ拾い活動は個人や団体ごとに行われることが多く、地域全体での実態や効果が測定できないため、活動を「見える化」するアプリを導入した。

 アプリをダウンロードしていれば、誰でも運動に参加できる。投稿すると、県専用サイト「クリーンアップわかやま」の地図上に、ごみが見付かった場所が表示され、写真やコメントが共有できる。18年の開始以来、延べ1万3千人以上が参加している。

 3年ほど前からアプリを利用しているという田辺市新庄町のパート、谷本勝広さん(59)は「いろんな人からコメントが届いて、活動のモチベーションになる」と話す。

 自宅近くの海岸清掃は約10年続けている。回収したごみの写真を投稿すると「ありがとう」「分別大変ですね」といった声が全国から届く。海岸でウミガメの死骸が打ち上がっていたのを発見した時は、悲しい思いを投稿をしたところ「プラスチックを食べたせいならつらすぎる」「胸が痛い」と共感の声が相次いだ。

 谷本さんは「環境美化は地域への恩返し。美しい自然を未来に残したい。小さな活動でも、継続することが大事。アプリは心強い応援団になっている」と話している。

 アプリの利用は無料。問い合わせは県の県民生活課(073・441・2345)へ。


 【ピリカ】 世界100カ国以上で利用され、累計1億8千万個以上のごみの回収が投稿されている世界最大規模のごみ拾いSNS(会員制交流サイト)。京都大学発のベンチャー企業が運営している。和歌山県版は2018年9月に開設した。

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