和歌山県串本町くじの川にある国の名勝・天然記念物「橋杭岩」で22日朝、水平線から昇った太陽が変形して見える「だるま朝日」が観測された。コロナ禍の中、僧侶の姿に見える大オガミ岩が収束を祈るかのように見えた。
大気と海水温の温度差が大きい日に見られ、光の屈折によって起きる現象。
晴天に恵まれたこの日は、午前5時20分ごろ、約900メートルにわたって奇岩が連なる橋杭岩の背後の熊野灘から太陽が現れ、昇るにつれて、下部分が海に溶け出したような姿になった。
橋杭岩の写真を長年撮影している石川昭春さん(72)=串本町潮岬=は「最近はだるま朝日がよく見えている。適度にかすむ春は特にきれいだ」と話していた。
橋杭岩の大オガミ岩(左)と共演する「だるま朝日」(22日午前5時20分、和歌山県串本町くじの川で)