和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2020年10月26日(月)

来春統合、高台移転も計画 田辺の扇ケ浜保育所と紀南幼稚園

扇ケ浜保育所(和歌山県田辺市上屋敷2丁目で)
扇ケ浜保育所(和歌山県田辺市上屋敷2丁目で)
紀南幼稚園(和歌山県田辺市下屋敷町で)
紀南幼稚園(和歌山県田辺市下屋敷町で)
 和歌山県田辺市の扇ケ浜保育所(上屋敷2丁目)と紀南幼稚園(下屋敷町)が、来年4月に統合することを決めた。いずれも海抜の低い地域にあることや園舎が老朽化していることから、巨大地震での倒壊や津波による浸水被害を防ぐため。当面は現在の扇ケ浜保育所の園舎でスタートし、統合から1年後をめどに高台への移転を計画している。移転先は検討中という。

 扇ケ浜保育所は1970年10月に開園。当初は公立だったが民間移譲により90年から社会福祉法人浜木綿会が運営している。園児はピーク時の70年代後半には約120人いた。現在は0~5歳児54人が通っている。

 紀南幼稚園は64年11月に紀南キリスト教会付属の幼稚園としてスタート。当初は宗教法人が運営していたが、89年から学校法人めぐみ学園が運営している。ピーク時には100人近い子どもが通っていた。平成に入ってからも70人前後の子どもたちがいたが、2011年3月の東日本大震災後から園児数の減少が目立つようになり、現在は満3歳から5歳児の34人が通っている。

 「子どもたちの命を守ることを第一に考えた時、津波の被害の恐れがない高台に移転しようということで、両園の思いが一致した」と、扇ケ浜保育所の田畑弘吉園長と紀南幼稚園の森川末男園長は口をそろえる。

 両園とも統合・移転に向けて、5月から保護者への説明会を開いている。

 今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため運動会など大きな行事を合同で開くことは難しいが、紀南幼稚園が天神崎で毎年している「清掃遠足」に扇ケ浜保育所の年長児も参加した。密にならない屋外で子どもたちが一緒に過ごす時間もつくっている。扇ケ浜保育所の土曜保育に紀南幼稚園の教員が研修として参加するなど、職員間の交流も進めている。