和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2021年10月23日(土)

コロナ危機 私たちにできること(6) 臨床発達心理士/松本 千賀子さん/会話を大切に、一緒に楽しんで

まつもと・ちかこ 育児中の親を支援するNPO「Com子育て環境デザインルーム(コムデザイン)」理事長。県スクールカウンセラー、臨床発達心理士。育児プログラム「ボーイズタウン・コモンセンスペアレンティング」指導者養成講師。
まつもと・ちかこ 育児中の親を支援するNPO「Com子育て環境デザインルーム(コムデザイン)」理事長。県スクールカウンセラー、臨床発達心理士。育児プログラム「ボーイズタウン・コモンセンスペアレンティング」指導者養成講師。
 ――新型コロナウイルスの影響で、小中高校とも臨時休校が続いています。

 何度も延長が繰り返され、先の見えない状況に、子どもたちもとまどい不安に感じています。保護者からは学習面の遅れを心配する声が聞こえます。家庭学習のこつは、ほどほどに、が良いあんばいです。詰め過ぎると親子関係が悪化しかねません。

 ――子どもがスマートフォンやテレビゲームばかりしていると心配する声も聞こえてきます。

 道具は使いようです。親子で動画を見たり、一緒に料理を作って動画をアップしたりしてはどうでしょうか。ネットには自宅での楽しみ方のヒントがたくさんあります。

 テレビゲームも否定はしませんが、他にも楽しいことがあると伝えてほしい。精密な塗り絵や工作を一緒にやってみてください。自動車メーカーや航空会社などがホームページで公開しているペーパークラフトもおすすめです。

 ――保護者自身もストレスを抱えています。

 職場が休みになり収入が減ったり、在宅勤務で思うように働けなかったりと保護者が抱えるストレスは大きいと思います。しかし「自分が駄目だから」とネガティブに考えると、その感情が怒りになって子どもに向かいかねません。保護者も友達や同僚とのグループ電話や「自分だけの時間」を持って、ストレス発散を心掛けてください。

 ――こういう時だからこそ、できることは。

 せっかく一緒に過ごす時間が長いのだから、互いにイライラするのではなく会話を大事にしてほしい。週に1回、お菓子でも食べながら楽しく「ファミリーミーティング」を開くことがおすすめです。来週はどんなことをして過ごすのか。親側の期待もあるが、子どもにもやりたいことがある。手伝いや勉強も、自分で決めたことは守ろうとします。

 ポイントは、たとえ全てできなくても、やろうとした意欲や途中までできたことを「すごいね」と認め、前向きな言葉を掛けることです。
(聞き手は中沢みどり)
=おわり