和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2021年10月21日(木)

コロナ危機 私たちにできること/(4)/和歌山大学付属中学校教諭/矢野 充博さん(44)/オンラインでつながる

やの・みつひろ 理科教諭。3月から和歌山大学付属中学校初のオンライン授業を主導。
やの・みつひろ 理科教諭。3月から和歌山大学付属中学校初のオンライン授業を主導。
 ――臨時休校が始まった3月からオンライン授業を始められましたが、いかがですか。

 講義したり、資料を配布したり、チャット機能で質疑応答したり。通常の授業と変わりません。いわゆる5教科はもちろん、材料のリクエストを聞きながら調理を実演するなど、家庭科や体育もオンラインで授業しています。

 ――オンラインならではの利点はありますか。

 普段の授業では1クラス35人全員の理解度を把握するのは難しい。オンラインだと一斉に授業しながら、チャット機能で生徒と1対1の関係もつくれます。教室では手を挙げて発言しづらかった生徒も安心して質問したり、提言したりできるようになり、反応が分かります。

 生徒へのアンケートでは「教室の一番前にいるように見やすく、声も聞きやすい」「リラックスして授業が受けられる」「資料がすぐに見られる」などの声がありました。

 朝起きづらい生徒もオンライン授業では皆勤です。今後、通常授業への出席が難しかったとしても、オンラインで対応できることが分かりました。

 ――ICT(情報通信技術)活用にはどんな可能性がありますか。

 時間や距離を超えてつながる魅力を実感しています。例えば、ICTを通じ、みんなでアイデアを出した歌詞に、音楽教諭が曲をつけ、個々の歌声を集めて合唱曲にし、映像も付けたミュージックビデオ作りをしました。

 情報を共有し、アイデアを出し合って、課題を解決する。「コロナ後」の授業はきっと変わります。これまでの授業は教師が出発点でしたが、今後は生徒も出発点になるのではないでしょうか。

 ――取り組みにはどんな環境整備が必要ですか。

 リアルタイムの授業には生徒各自のタブレットが必要です。ただ、ユーチューブを使った動画授業なら、大抵の家庭にあるスマートフォンで自分の好きな時間に取り組めます。資料の配布、提出もインターネットがつながれば簡単です。
(聞き手は喜田義人)