和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年05月23日(金)

ツール・ド・熊野、開幕 印南町で初開催、紀伊半島舞台にロードレース

日裏勝己町長の号砲で、一斉にスタートを切る選手(8日、和歌山県印南町印南で)
日裏勝己町長の号砲で、一斉にスタートを切る選手(8日、和歌山県印南町印南で)
 紀伊半島を舞台にした自転車のロードレースの国際大会「第25回ツール・ド・熊野」が8日、和歌山県印南町で開幕した。同町で開催されるのは初めて。国内外から出場した19チーム約100人が町の名所を疾走し、タイムを競った。


 スポーツプロデュース熊野主催。4日間ある大会の初日の舞台「印南かえる橋周回コース」は、かえる橋や切目川沿いを駆け抜ける周回コース17・9キロを7周(125・3キロ)する。

 選手は午前9時半、日裏勝己町長の号砲で勢いよく印南町役場前をスタート。コース沿いには地域住民や外国人、町内の全児童・生徒が応援に駆け付け、出場選手に声援を送った。

 町の魅力を伝えようと、役場近くに設置した本部など会場にはかえるの港(印南町印南)など日高広域観光協議会からの支援を得て8団体が出店。梅干しやかつお節などを販売し、来場者に特産品をPRした。

 会場周辺には、この日のために地元の小中学生が制作した応援旗約70本を設置。旗にはそれぞれ、出場チームへの応援メッセージが書き込まれている。

 選手のスタートを間近で観戦した清流小学校6年の夏目蒼万君(11)は「旗にはオーストラリアのチームを応援する英単語や国の名物を描いた。スタートの瞬間はとても迫力があった。僕もいつかこの会場で走ってみたい」と話した。

 2日目は古座川町、3日目は三重県熊野市など、最終日は太地町のコースを走る。

 このレースはUCI(国際自転車競技連盟)の公認を受けており、オリンピックや世界選手権の出場枠争いに必要なポイントを獲得できるため、毎年国内外から出場者が集まっている。