和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年05月12日(月)

南部高、デュアル開講式

開講式で、実習に向けて生徒が1人ずつ決意を表明(和歌山県みなべ町芝で)
開講式で、実習に向けて生徒が1人ずつ決意を表明(和歌山県みなべ町芝で)
 和歌山県みなべ町芝の南部高校で24日、1年間を通した企業での実習と座学とを組み合わせた「南高版デュアルシステム」の実習の開講式があった。受講を選択した普通科2年生がそれぞれ「実習を通してコミュニケーション能力を高めたい」「社会人として必要なスキルを学びたい」と、実習に向けた決意を述べた。

 南高版デュアルシステムは、地域社会に貢献できる人材を育てるカリキュラムで、2023年度から導入している。本年度は12人が選択している。

 前期(5~9月)の実習先は、みなべ町、田辺市、白浜町、すさみ町、御坊市、美浜町、日高川町にあるこども園や梅加工会社、自動車整備工場、美容室、菓子店、レジャー施設など。実習は5月1日から始まり、前期10回、後期(11月~来年2月)9回の計19回を予定。3月には全校生徒の前で実習成果を発表する。

 開講式で丸山寛校長は「実習と座学を並行することで、皆さんは社会に出て働くとはどういうことか、どんな意味があるのかを実体験しながら学ぶことになる。デュアルシステムは、学校と企業が連携し、生徒を育てる教育システム。生徒は自分の適性を考えた進路選択ができ、ミスマッチによる離職の防止につながると期待している。皆さん、しっかり頑張ってください」とエールを送った。

 その後、生徒が1人ずつ自己紹介し、実習に向けた意気込みや実習先を選んだ理由、自分のアピールポイントなどを語った。

 保育所で実習する濵西晶さんは「将来の夢である保育士に一歩でも近づきたい。実習先は私が通っていた保育所なので、正直、楽しみという気持ちが一番大きい。周囲をよく見て行動できるように頑張りたい」と決意を語った。

 梅加工会社で実習する深山悠さんは、将来、実家の梅農家を手伝おうと考えていると述べ「家族の役に立つために実習先でしっかり勉強して、家の仕事に生かしたい」と話した。

 美容室での実習を選んだ山下音葉さんは「将来、美容師になりたいと思っている」とその理由を語り、「教えてもらったことをしっかりメモし、積極的に行動したりお店の方々とたくさんコミュニケーションを取りたい。実習を通して美容師という仕事の知識を増やし、今後に生かしたい」と話した。