和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年05月13日(火)

深い岩礁の魚展示 5月11日まで、和歌山・串本海中公園

深い海で生息する魚を展示している水槽(和歌山県串本町有田で)
深い海で生息する魚を展示している水槽(和歌山県串本町有田で)
黄色い体色のキホウボウの稚魚
黄色い体色のキホウボウの稚魚
透明なハリゴチの稚魚
透明なハリゴチの稚魚
 和歌山県串本町有田の串本海中公園センター水族館で「深い岩礁の魚たち」と題し、同町潮岬沖の水深130メートルで採集した魚を展示している。5月11日まで。

 展示しているのは、背びれに黒い斑点がある「イッテンサクラダイ」や、サクラの花びらのようなピンク色の斑紋がある「サクラダイ」、うろこの光沢が月光をを思わせることから名付けられた「ゲッコウスズメダイ」の3種。

 イッテンサクラダイは田辺湾で採集された個体から1917年に新種として報告された。イッテンサクラダイとゲッコウスズメダイは水族館での展示例が少ない珍しい魚だという。同館の飼育員が釣り上げた。

■珍しい稚魚を展示

 串本海中公園センター水族館では、キホウボウやハリゴチの稚魚を展示している。展示例が少なく、珍しい魚だという。

 キホウボウは体長4センチで、黄色くよろいをまとったような見た目をしているのが特徴。水槽の表層で泳いでいる。ハリゴチは2センチと4センチの2匹飼育しており、透明な体色。いずれも大きくなれば10~15センチほどになる。アンコウの仲間の稚魚も展示している。

 飼育員の大西遼さん(27)は「めったに水族館で見られない生き物なので、近くに立ち寄ったときに見に来ていただきたい」と呼びかけている。