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2024年07月14日(日)

山梨県知事、富士山の“世界遺産”剥奪に危機感 課題対応のキーワードは『分散』

「世界遺産富士山の保全と価値向上の取り組み」記者会見の様子(C)ORICON NewS inc.
「世界遺産富士山の保全と価値向上の取り組み」記者会見の様子(C)ORICON NewS inc.
 山梨県知事・長崎幸太郎氏が17日、東京・丸の内の日本外国特派員協会で記者会見を行い、7月1日より開始される富士山五合目登山道(吉田ルート)における登山者に対する通行料の徴収、1日あたりの登山者数や通行時間による制限について説明した。

【写真】富士山登山規制の裏側を明かした長崎幸太郎山梨県知事

 長崎知事は、富士山をめぐる課題として「山頂付近の過度な混雑」「過密日程で一気に登頂を目指す“弾丸登山”の増加」「外国人登山者の増加によるマナーの悪化」を挙げ、通行料の徴収や登山制限を設けることで、来訪者のコントロールを行っていくとした。

 こうした提言や対策について「国のインバウンド政策について否定するものではない」としつつも、「地域の受け入れ体制がまだ整っていないのは事実。我々行政がその体制を整えるサポートをしていく」と力を込める。

 一方で「対応を変えないといけないものもある」とし、「(来訪者の)数を増やすことだけでなく、単価の高いお客さんを受け入れることにも注力したい。それが満足度を高めることにもなるだろうと思う」とも語った。

 キーワードとして掲げたのは「分散」。古くから信仰者たちが使用してきた登山道の再興や、登山鉄道(ニューコンセプトモビリティ)の開発などによって登山者を“分散”させつつ、富士山周辺地域の活性化を図ることで、観光エリアの拡張と来訪者を山梨県内で“分散”させることを目指す。

 記者から「将来的に登山を禁止する可能性も出てくるか」と問われると、「最悪の場合、『富士山登山の全面禁止をするか』『世界文化遺産というステータスを捨てるか』という二者択一を迫られる可能性もある」と危機感をにじませ、「登山鉄道構想をはじめとする来訪者コントロールによって、その選択を回避できるよう取り組みたい」と意気込んだ。

 同県では、世界遺産富士山の保全と価値向上を目的として新たな条例を制定し、吉田ルート五合目の登山道入口にゲートを設け、午後4時から午前3時まで登下山を封鎖することを決めた(山小屋の宿泊予約がある人などを除く)。さらに、登山者が1日あたり4000人を超える場合も、同様に封鎖する。

 また、登下山道の使用料としてゲート通過者1人(1回)につき2000円の通行料を徴収。以前から実施している任意の寄付金「富士山保全協力金」と合わせ、1人あたり最大3000円の負担となる。同県では、5月20日からオンラインの新予約システムを稼働させ、取り組みは開山日の7月1日から実施される。

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提供:oricon news