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2021年10月28日(木)

サカキの老木で勾玉と樹札 静岡の焼津神社に奉納

勾玉と樹札の奉納品
勾玉と樹札の奉納品
 和歌山県田辺市龍神村に自生していたサカキの老木から作られた勾玉(まがたま)と樹札(きふだ)が、静岡県焼津市の焼津神社へ近く奉納される。約2年かけて奉納品を完成させた大成花樹(本社・田辺市中辺路町)代表の木下敦雄さん(40)は「焼津神社は歴史ある有名な神社。龍神村を広く知ってもらうきっかけとなり、地元が盛り上がることにつながれば」と話している。


 焼津神社の創建は1600年以上前とされ、現在の本殿は1603年に徳川家康によって建てられたという。

 大成花樹は、龍神村を拠点にサカキやコウヤマキを生産し、サカキを加工してブレスレットやストラップを作って販売している。焼津神社とは以前から、神事で使う玉串やブレスレットといった加工品などの取引があった。2019年5月に神社から、社務所の新築完成式典で出席者に渡す記念品として勾玉と樹札を作ってほしいと依頼を受けた。

 木下さんによると、勾玉は長さ3・8センチ、厚さ1・8センチ。龍神村大熊で伐採された樹齢約100年のサカキの一部を林業関係者から購入し、これを使って大成花樹のスタッフが作った。

 樹札は縦11センチ、横7センチ。龍神村東の丹生神社境内に自生していた樹齢約300年のサカキが、境内の整備のために伐採されたので譲り受け、滋賀県の業者に加工を依頼。広島県の業者に文字の部分に金箔(きんぱく)をほどこしてもらった。樹札を包む布は、京都の老舗呉服メーカーに依頼、結ぶひもは栃木県産の麻を使った。

 勾玉、樹札とも、広島県の業者が作ったキリの箱に収めた。説明書には、龍神村産のサカキから作られたことや、サカキが神の依り代とされ、古来神霊が宿る神聖な木であることが書かれている。

 木下さんは「龍神が素晴らしい村であることを知ってもらう機会となればうれしい」と話している。