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世界遺産緩衝地帯で土砂採取 すさみ町内の熊野古道

 和歌山県すさみ町教育委員会は22日、町側の認識不足が原因で、同町和深川の世界遺産・熊野古道大辺路の緩衝地帯で民間業者が土砂を採取したと明らかにした。町は事前に申請書を出してもらう必要があったが、業者から相談を受けた町職員が口頭で了解してしまったという。

 現場は「一里塚松の跡」近く。一連の経緯を確認した町は同日、業者に「事後申請」をしてもらったという。町教委は「業者側にまったく落ち度はなく、申し訳ない。二度とこのようなことが起きないようにしたい。文化財を担当する教委と申請を受ける産業建設課(4月から産業振興課)の共通の理解を深めないといけない」と話した。

 町教委によると、業者側は16日に町役場産業建設課を訪れ、今回の現場となった場所から土砂を採取したい旨を相談。職員は町の条例に基づく手続きが必要なことを説明せず、了解した。業者は地権者から土砂採取の了解を得ていたほか、町職員と現地の確認もしたという。

 20日に住民から「(現場は)緩衝地帯ではないか」との指摘があり、事態が分かった。実際に業者が作業したのは19、20日の2日間。延長約3メートルで、約3・4立方メートルの土砂を取ったという。町教委によると、業者側は他の場所で土砂を調達できるめどが立ったとして、今回の場所ではこれ以上採取しないと話している。


写真【業者が土砂を採取した現場。熊野古道大辺路の緩衝地帯だった(22日、和歌山県すさみ町和深川で)】

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