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小さすぎる切子グラスに海外からもオファー殺到 精巧さの秘訣は「使用する紙一枚の厚さも吟味」

あまりの繊細さに絶句…ミニチュア切子グラス。制作&写真/八戸めぐみ(@meguxmini)
 ドールハウスをはじめ、大人のコレクターズアイテムとしても人気のミニチュア。近年では、各地で教室も開かれ、コレクターだけでなく作り手も広がりをみせている。そこで今回、SNS上で「神がかってる」「やばいしか言えない…」と称賛され、海外からの問い合わせも相次いでいるミニチュア作家、八戸めぐみさんにインタビューを実施。驚異の職人技で生み出す「繊細すぎるミニチュア切子グラス」の作り方、今後の展望を聞いた。

【写真】繊細すぎる…「切子ワイングラス」に「切子ランプ」ほか神作ずらり

■きっかけは粘土で作った急須「小さく作っただけなのに、みんなが喜んでくれた」

――ミニチュア作家の中でも「切子グラス」を題材にされている方は珍しいですよね。

【八戸さん】 実は、題材にはあまりこだわりがなくて…。切子グラスはキラキラして綺麗だし、他にミニチュアで作っている方がいなかったので、チャレンジしたくなったという感じです。

――そうなんですね(笑)。ミニチュア制作歴はどのくらいですか?

【八戸さん】 始めたのは今から15年ほど前です。陶芸教室で働いていたときに残った粘土で遊びでミニチュアの急須を作ったんです。それが大変好評で(笑)。実物をただ小さく作っただけなのに、みんなこんなに喜んでくれるのか、と。作り手としてとても楽しくて。それから文房具などの身の回りのもののミニチュア作りをはじめました。

――15年のキャリアの中で最も反響があったのはどんな作品ですか?

【八戸さん】 まだミニチュア切子を作るのに、道具や材料を変えながら試作を繰り返していたころ、赤い切子のグラスを指に乗せた画像をSNSでシェアしました。まだまだ発展途上の段階でしたが、海外の方からメッセージをいただいたり、TVで紹介してもらうなど、予想以上の反響にとても驚きました。

――ご自身のお気に入りは「切子ランプ」とうかがいました。

【八戸さん】 灯りがともるとキラキラして綺麗なんです。切子の部分だけでなく、ランプを支える軸や台座なども自分で木を旋盤加工して作りました。細い軸に細い穴を開けてエナメル線を通したり、実はキラキラ光っている部分ではないところにこだわりが詰まっているので、そのあたりを見ていただけると嬉しいです。

■ 今後は海外のイベント出展や販売などにチャレンジしたい

――「ミニチュア切子グラス」の制作で難しいのはどんな部分でしょうか?

【八戸さん】 「ミニチュア切子グラス」は、アクリル棒を旋盤加工でグラスの形に削り出し→着色→模様を彫刻→磨きという工程で制作しています。アクリルは硬いので、加工するときに結構力がかかってしまうんですが、作るのは薄いグラスだったり、持ち手の細いワイングラスだったりするので、作業中に油断すると割れたり折れたりしやすいのが難しいですね。

――先日、SNSに「割れた切子グラス」を投稿されていましたね。

【八戸さん】 これまで、あまりみなさんにお見せすることはなかったんですが、「見たい」という要望をいただいて掲載したら、みなさんの悲痛な叫び(笑)や「これはこれで面白い」「ワインをこぼした風にしたらどう?」などコメントをたくさんいただきました。いつも完成品の画像だけのせているので、それとは違う反応をいただけて興味深かったです。

――精巧なミニチュア作品を作るために欠かせないのはどんなことでしょうか?

【八戸さん】 私の場合は作品を作って撮影するまでが、「作品作り」なので、撮影したとき(とくにかなり寄って撮影したとき)に粗がないように作っています。写真で見ると本物に見えるように作りたいんです。そのためには細部まで作り込む必要があるので、使用する紙一枚の厚さから吟味します。そのあたりが繊細といっていただける要素の一つなのかもしれません。撮影した画像をみて、ダメだとやり直すこともたくさんあります。 

――接写に耐えられるほどの精巧さの追求、そのこだわりこそが「まるで本物」の感動につながっているんですね。八戸さんにとって、ミニチュア作りの魅力とは何でしょうか?

【八戸さん】 作りたいものを決めて、それをどの材料でどう作るかを考えるのが楽しいです。あとは、年齢性別も関係なく、作品を見せたときには「え?!」と驚いてくれるのが他のアートには無い魅力ではないかなと思います。
 
――今後の目標、活動予定を教えてください。

【八戸さん】 今年は国内のイベント出展を数回予定しています。海外からの問い合わせをとてもたくさんいただいているので、今後は海外のイベント出展や販売などもチャレンジしていきたいです。



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