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野村の仲介+ 前田研一社長が語る顧客満足度「実績以上に重視」

顧客満足度について「実績トップより価値がある」と語った野村不動産アーバンネットの前田研一代表取締役社長 (C)oricon ME inc.
 不動産は人生のなかでも高い買い物のひとつと言われるからこそ、売買などの支援は信頼できる仲介会社に任せたいと考える人も多いことでしょう。そんななか、実際に利用した人が選ぶオリコン顧客満足度ランキング「不動産仲介 売却 マンション」「不動産仲介 売却 戸建て」「不動産仲介 購入 マンション」において第1位に選ばれたのが野村不動産アーバンネットです。「顧客満足度を実績以上に重視している」と語る同社代表取締役社長の前田研一氏に、支持される要因とその取り組みについて伺いました。

ポストに届く不動産広告 チェックポイントとは

■期待や想いに“それ以上”で応えることを使命に

━━2018年は3つのランキングで1位を獲得し、さらに「不動産仲介 売却 戸建て」「不動産仲介 購入 マンション」においては3年連続の1位となりました。顧客から支持を得ることができた主な要因をどのように分析されていますか。

前田研一氏(以下、前田氏):当社は2000年11月から始まったまだ若い会社ですが、設立当初に決めた「お客様に信頼され、長く喜んでいただくことを通じてナンバーワンブランドを目指す」という企業理念を、ただのお題目で留めるのではなく、それを実現させるための施策を約18年間脈々と実行し続けた結果、大半の会社が反響営業8割、紹介2割という形ですが、当社の場合は6:4です。目標のひとつとして、紹介の割合を5割以上にし、半分以上は紹介でやっている会社と言えるようになることを掲げています。この部分は顧客満足が高くなければ増えませんからね。その指針を明確にするためにも、2013年10月に、お客様の期待や想いに“それ以上で”応えることをブランドの使命とした住宅流通事業のサービスブランド「野村の仲介+(PLUS)」を立ち上げました。

■顧客第一主義の気持ちで仕事に取り組む空気感を

━━「野村の仲介+(PLUS)」といえば、テレビCMの「あの人に、頼んでよかった。」というキャッチコピーが印象的です。

前田氏:あのキャッチコピーによってお客様の期待は大きくなりますし、自分たちのハードルを上げることにもなるため、テレビCMなど外に向けてブランドを打ち出す前に、共通したベクトルを持つべく、社員全員のインナーブランディングを徹底して行いました。それが今も先輩から後輩へと受け継がれ、社内に顧客第一主義の気持ちで仕事に取り組む空気感を作っているように思います。

■お客様アンケートから表彰「実績トップより価値がある」

━━顧客第一主義を貫くために、新入社員研修等社内教育にも力を注がれているのですか。

前田氏:人事が顧客第一主義であることを強調しているからかもしれませんが、新卒者は、始めからそういうカラーの会社であることを理解し、「そこに共感した」と言って入ってくるケースが多いので、新入社員研修にことさら力を入れていることはありません。それよりも、常日頃から全社においてCS(顧客満足)に対する意識が上がるような空気づくりをしていくことが大切だと考えています。
━━そのために、行っていることはありますか。

前田氏:毎月、売り上げや件数といった営業実績の表彰に加え、DS(ディライト&サティスファクション)賞として、取引後のお客様アンケートで素晴らしいコメントを頂戴した社員を月に1名表彰しています。営業実績は複数名表彰されますが、DS賞は約700人の営業の中でたった1人しかもらえませんから、社員にとっては非常に名誉なことです。しかも取りたいと思ってもなかなか取れるものではありませんから、私は「実績トップより価値がある」と言っています。同業他社から転職してきた人にも、「前の会社は営業実績の数字を大切にするだけでこういうことはやっていなかった」と驚かれましたが、創立以来18年間続けています。

 DS賞については、「CSアワー」と称する全社テレビ会議にて発信しており、全社員のCS意識の向上にも役立っていると感じています。お客様の喜んでくださっている気持ちが伝わってくる文面が多く、なかには涙ぐんでしまうような感動的なお手紙もありますからね。同じ営業所の人が受賞すると全員で喜ぶ雰囲気もできています。また、CSアワーではお客様からのご不満意見や注意喚起、対策共有なども行っています。

■設立時からのIT施策は「お客様のニーズに応えるため」

━━ここ数年でITを利用したサービスがさまざまな分野で広がりつつあり、ユーザーの関心も高まっています。多くのメディアで「不動産テック」という言葉を取り上げるようになりましたが、御社はいつ頃から、どのような施策に取り組まれてきたのですか。

前田氏:不動産テックと言う言葉が使われるようになったのはここ2〜3年のことですが、当社は2000年の設立時からIT戦略に着目しておりました。不動産情報サイト『ノムコム』の運営を始めた頃は、まだインターネットで不動産仲介ができるわけがないと言われていた時代でしたが、首都圏・関西圏のマンション・戸建・土地などの情報を提供し、その後もお客様の不動産ニーズにお応えするべく展開を広げてきました。

 ほかには、不動産用語や不動産の売買に関する疑問を入力すると、AIが24時間いつでも回答するチャット型Q&A サービス「住まいのAI ANSWER」や、オーナ会員登録をしていただくことでお部屋の参考相場価格を毎月提供する会員登録制サービスの「マンションデータPlus」などがございます。

■お客様との時間を大切にしたいからITで仕事効率化

━━顧客主義をモットーとする同社が、さまざまなIT施策をされるのには何か理由があるのでしょうか。

前田氏:営業活動をIT戦略で支援することにより、仕事の効率化を実現しようという考えがあります。不動産会社の営業が担う仕事はものすごく膨大です。ですから、機械に任せられる部分は頼るようにして、その分、お客様と対面する大切な時間を重視したいと考えております。

 営業としての仕事が仮に100としたら、そのうちの半分くらいを機械に任せることが目標です。残りの50は人間の力でなければできないこと。そこは我々が手数料をいただく付加価値の部分だと思うので、そこに全身全霊の力を注ぐためITを活用するという考えのもと、不動産テックについては常に感度を高く持って研究しています。

■生活するイメージを提供するサービス「ホームステージング」

━━ほかに顧客の満足度を意識したことから生まれたサービスはありますか。

前田氏:当社が真っ先に始めたのが、お売りする物件にインテリアコーディネートを加えてご紹介するホームステージングサービスです。通常、中古物件は家具も何もない状態を見てもらい、多少手直しが必要だけどその分だけ安くなる、という売り方をしますが、このサービスにより、購入するお客様がイメージしやすくなり売却が円滑になりました。

 私は当初、そんな目先のことで購入するお客様の印象は変わらないし、厳しいだろうと考えていたのですが、同サービスを海外研修で訪れたアメリカにて知った当時の営業企画課長の強い推薦により試験的に始めたところ、ビックリするくらいご好評をいただきました。初めは購入するお客様へ向けたサービスとして考えていましたが、今はどちらかというと売り主様に訴求しています。

■真のニーズを満たすべくプロとして追求

━━少子高齢化による空き家問題など、不動産業界においては懸念される課題もありますが、最後に今後の抱負をお聞かせください。

前田氏 日本は今後、人口の減少に伴って新築分譲が減少し、既存のストックの活用が増えていきます。団塊の世代の方々の相続にまつわる不動産の整理などもあり、当社がカバーしている不動産のセカンダリーマーケットは需要が増え、より忙しくなると考えています。相続問題もそうですが、お子さんが生まれた、お子さんが巣立つことになったなど、不動産を売買するときは、お客様にとって大きな出来事が起きたときがきっかけとなることがほとんどです。そこに携わる当社のビジネスは、人に寄り添う仕事です。お客様の下した決定を、そのまま受け止めて実行することもできますが、我々は単なる御用聞きになるのではなく、お客様の希望を親身になって聞き、その背景にも想像を膨らませて「真のニーズ」を満たすべく、常にプロとしての提案を追求していく方針です。



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