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山村の神社で鯛釣り神事 古座川町

 800年の歴史があると伝わる和歌山県古座川町小森川の神玉神社で5日、例祭が営まれた。住民の高齢化などで存続が危ぶまれていたが「鯛釣り」「芋洗い」など5種類の風変わりな神事が無事営まれ、関係者を喜ばせた。

 同神社は、平家の落人が熊本県から町内に勧請したと伝わっている。1630年に小森川奥の奥番という集落に移転されたが、廃村となったため、1942年に現在の場所に移された。天児屋根命(あめのこやねのみこと)と諏訪大神を祭っている。

 小森川には現在、区長の野口晃さん(88)と妻たつゑさん(80)しか住んでおらず、祭りは出身者や地域外で暮らす子や孫、ボランティアらが協力して続けている。昨年まで祭り番を務めていた晃さんの体調が悪いため、今年は例祭を営まない予定だったが、息子の貢盟さん(56)=串本町潮岬=らが神事の内容を知る小森川出身の水口久さん(91)=古座川町池野山=に頼み、快諾を得た。

 祭りは午前10時から始まり、井谷正守宮司(64)が祝詞を読み上げ、参列者が神前に玉串を奉納。鯛釣り神事では、水口さんが鯛の形をした板を糸先に結んだ竿(さお)を手に「東の海で釣ろうか、西の海で釣ろうか」などと釣り上げるしぐさを繰り返し「赤鯛九つ、白鯛九つ、黒鯛九つ、合わせて三九・二十七釣りました」と言い、参列者が「大漁」と声を上げた。

 湯にササを入れてかき回し、氏子たちに熱湯をかぶせる「湯立神事」、矢を2本放って1本を宮司に預ける「鳥追い神事」、芋を洗うまねをする「芋洗い神事」、境内を時計回りに3周して柿の種を投げる「柿の種神事」も営み、最後に餅をまいた。


写真【鯛の形をした板を糸に付け釣りのまねをする「鯛釣り神事」(5日、和歌山県古座川町小森川で)】

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