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柿の新品種は「紀州てまり」 和歌山県、大玉で美味

 和歌山県かき・もも研究所(紀の川市)は、柿としては初めての県独自品種となる「紀州てまり」を開発した。大玉で味が良いのが特長で、柿の価格向上を目指す。2020年から試験出荷する予定。研究所の熊本昌平主査研究員(41)は「全国でもトップブランドとしての地位を確立できるようにしたい」と話している。

 昨年の県内柿生産量は約4万6500トンで、全国シェアは約2割。1979年産から38年連続全国トップとなっている。

 紀の川市やかつらぎ町、九度山町、橋本市など紀北地方を中心に栽培。9月上旬から12月上旬にかけ、極早生種の「中谷早生」、早生種の「刀根早生」、中生種の「平核無」、晩生種の「富有」などをつないで出荷している。

 一方、県内栽培面積の半分近くを占める「刀根早生」の収穫最盛期となる10月上旬から全国的に出荷量が増加。これに伴って、価格が大きく低下し、その後の品種に移っても回復しづらい傾向があった。

 そこで、試験場は2007年、10月中下旬に出荷可能な市場競争力の高い柿の開発に着手。既存品種を交配させたうち、早生で皮の色が鮮やかな「早秋」と、味が良い「太秋」を掛け合わせた1個体を「紀州てまり」として育成した。

 約400グラムの大玉で、この時期に収穫する中では味も良いという。また、収穫後に渋みを除く作業が必要な品種もあるが「紀州てまり」はその必要がない「完全甘柿」。果皮の亀裂発生など心配された欠点は見られず、安定して生産できるといい、農家やJAからも高い評価を得たという。


写真【和歌山県かき・もも研究所が県初の独自品種として開発した「紀州てまり」(県庁で)】

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