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製炭研修に問い合わせ増加 田辺市、最長2年間

 和歌山県田辺市の製炭研修に県外からの問い合わせが増えている。紀州備長炭記念公園(田辺市秋津川)の炭窯では、現在3組が研修中。「発祥の地に恥じない炭を作りたい」と意気込んでいる。

 市は製炭の後継者育成のため、市木炭生産者組合の協力で、研修制度を設けている。研修では、原木の択伐(幹を全て切らずに、太い幹から選んで伐採し、細い幹は次に成長するまで残す方法)から、窯での炭焼き技術、等級による炭の選別・箱詰めまで一連の作業を学ぶ。最長2年間。

 2005年5月の市町村合併後10年間の研修生は5人だったが、近年、問い合わせが増加。研修用の窯は3基で、すべて埋まったのは初めて。その後も問い合わせは来ているという。

 13年に「和食」がユネスコ世界無形文化遺産に登録され、和食を支える備長炭の注目度も高まっていることなどが背景にあるとみられる。

 研修しているのは、徳島県阿南市出身の田村桂樹さん(38)、大阪府岸和田市出身の近藤英彰さん(54)・佳代子さん(55)夫妻、名古屋市出身の堀部剛史さん(36)・明子さん(32)夫妻。田村さんは昨年10月、残る2組は今年4月から始めた。

 指導する瀧尻哲雄さん(69)も、同公園で研修して独立した。「若者が炭で生計を立てるのは大変だが、いい炭ができたときの感激は大きい。地元の製炭士は少ない。技術継承のためにも頑張ってもらいたい」と「弟子」の奮闘を見守っている。


写真【夫婦で備長炭作りに挑戦中の堀部剛史さんと明子さん(和歌山県田辺市秋津川で)】

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