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釣っとコラム 謎の生物釣れる

 先日、友人から写真に写っている生き物の正体を教えてほしいとメールが届いた。細長い軟体動物のような風貌。専門家に見てもらったところ、ウミサボテンの一種であることが分かった。

 八放サンゴ亜綱ウミエラ目ウミサボテン科の刺胞動物。柔らかな群体をつくるいわゆるソフトコーラルである。砂泥の海底に生息し、昼間は縮んで砂中に隠れるが、夜間や曇った日に海中へと伸び出す。

 これまで海中でポリプを出した映像や画像は見たことはあったが、陸上でぐたっとなったものは初めてで見当もつかなかった。

 写真を送ってくれた友人に話を聞いてみると、田辺湾でアオリイカを狙って餌木を引いていた知人が釣り上げたそうだ。写真のギャフから推測すると、全長50センチほどだろうか。

 同定してくれた県立自然博物館(海南市)の学芸員によると、白黄色のとがった先端を海底に差し込んで、褐色の細長い部分を海中に出してそこから無数のポリプが顔を出すという。刺激を与えると発光するそうだ。

 田辺湾でも普通に生息しているが、ダイビングでもしない限り、一般の人が目にすることはない。学芸員からは地方名も聞いたが、紙面ではとても紹介できる呼び方ではなかったのであしからず。

 自然博物館で生体を展示しているので、興味のある人は一度訪れてみては。(海)


写真【無数のポリプを出したウミサボテン(海南市の県立自然博物館で)】

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