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釣っとコラム キツネベラって?

 先日、友人から「こんな魚を釣ったんやけど、なんていう魚?」と写真を見せられた。イシダイ釣りのトコブシ(ナガレコ)に食いついてきたそうだ。

 全長が60センチ近くあってよく引いたという。友人いわく「イシダイ、やったぞ」と心の中で叫んだそうだ。しかし、海面に浮いてきたのは赤い魚体。落胆する姿が目に浮かんだ。

 魚類図鑑で見たことがあってキツネベラと思ったが、念のため、県立自然博物館の学芸員に確認した。キツネベラは以前から和歌山県でも知られていたが、それほど頻繁に釣れるものでもないらしい。

 「最近、キツネベラをはじめ、南方系の魚が多い感じがするけど?」

 「確かに、見掛けることが多くなりましたね」

 「原因は?」

 「可能性として考えられるのは二つ。一つは単純に個体数の増加。もう一つは海水温上昇による生物相のシフト」

 「両方とも証明するのは難しいですね」

 「複数箇所で定点調査しないといけないです」

 「確かに…」

 釣り方は時代とともに変化してきたが、釣れる魚も大きく様変わりしつつあるようだ。未知の魚と対峙(たいじ)するのはわくわくするが、タカベやウメイロなど、以前はよく釣れたおいしい魚が釣れにくくなっているのは残念でならない。 (海)


写真【イシダイ釣りで釣り上げられたキツネベラ(和歌山県すさみ町見老津で)】

更新)