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県議の政活費 使途の裏付け、全面公開を

 県議会は県議の政務活動費(政活費)について、2017年度分の収支報告書から議会のホームページ(HP)で公開することを決めた。HPで政活費の使途を公開するのは初めてであり、税金の使途の透明性確保に向けた取り組みの第一歩である。

 しかし、これだけで十分だろうか。

 政活費は議員や会派が「調査研究その他の活動に必要な経費の一部」に充てられる費用で、報酬とは別に交付される。和歌山県では議員個人に月額27万円、会派に1人当たり3万円。年間では計約1億5千万円を交付している。

 それは公金であり、県民は議員がどんなことに使用しているかを知る権利がある。税金がどのように使われているかを知ることは、投票の参考にもなる。

 政活費の関連資料は、いまも県庁内の県議会事務局で閲覧が可能だが、平日でなければ閲覧できず、コピーを依頼すれば1枚ごとに手数料がかかる。使途の裏付けとなる領収書は枚数が多く、当然、負担額もかさむ。

 今回、HP上で公開することにしたのは、そのうちの収支報告書のみである。各議員や会派が政活費の支出を項目別に分け、それぞれに主な内訳を記入しているが、これだけでは詳しい使途は分からない。市民オンブズマンわかやまの畑中正好事務局長は「HPで公開しても、収支報告書だけでは意味がなく、全ての資料を対象にすべきだ」と指摘。領収書のHP公開については1年半前に当時の議長に陳情もしている。この要望に耳を傾けるべきではないか。

 3年前の県議選で紀伊民報は田辺市、西牟婁郡、東牟婁郡選挙区の候補者を対象にしたアンケートを実施。「政活費に関する領収書や収支報告書をHPで公開すべきだと考えるか」と聞いた。その結果、現議員の7人中6人が○を付け「政務活動に使う費用は常に透明性を確保すべきだ」「HPだけでなくあらゆる方法で公開すべきだ」などの意見が並んだ。

 紀南選出議員の大半は「公開」で足並みをそろえていたのに「言うは易く、行うは難し」ということなのか。来春に行われる次回の県議選では、改めて見解を聞いてみたい。

 県議会は今回、17年度分からの収支報告書のHP上での公開とは別に、本年度分からは政活費を使用した県外の活動についても報告書の提出を義務付けた。他県の議会でも導入が進んでいることではあるが、これは評価したい。これをもう一歩進め、政活費に関する全ての資料をHP上で公開すべきではないか。

 県民が選んだ議員がどんな分野に力を入れ、政活費をどう活用して政策に反映させているのか。それを知るためのハードルはまだまだ高い。それを下げる有効な手段の一つがHPである。「見たければ事務局へ。コピー代は有料」という仕組みではなく、ネットを利用して広く情報を公開するための改革を期待する。 (K)


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