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広域ごみ焼却施設 将来像見据えた取り組みを

 みなべ町と田辺・西牟婁の市町が、ごみ焼却施設を集約する方針を打ち出した。

 5市町には現在、田辺市ごみ処理場(田辺市元町)、上大中クリーンセンター(上富田町市ノ瀬)、白浜町清掃センター(白浜町保呂)、日置川ごみ焼却場(白浜町日置)、すさみ町ごみ焼却場(すさみ町周参見)がある。これを田辺市の処理場、白浜町清掃センター、すさみ町の焼却場に集約できるよう、調整するという。

 確認した方針は4項目。(1)上富田町のごみは2021年度当初をめどに、白浜町清掃センターで処理できるよう調整(2)同時期から、旧中辺路町と旧大塔村のごみは田辺市ごみ処理場で処理(3)みなべ町のごみは18年度当初から、田辺市ごみ処理場で処理できるよう調整(4)すさみ町は、同町の焼却場での処理を続ける―という内容だ。

 さらに今回の方針とは別に、白浜町は老朽化している日置の焼却場を18年3月で閉鎖、町内のごみはまとめて清掃センターで処理する予定にしている。

 田辺周辺広域市町村圏組合は以前から「将来的な焼却施設の一本化」という目標を掲げている。方針は、その実現に向けての節目の一歩といえるだろう。

 では、こうした集約案がなぜ、この時期に出てきたのか。背景には、各施設や自治体が抱える事情がある。次のような内容だ。

 上大中クリーンセンターは上富田町と旧中辺路町、旧大塔村から出るごみを処理しているが、地元区との協定で、施設を使える期限が21年3月と決まっている。

 みなべ町には現在、焼却施設がなく、すさみ町に処理を委託している。しかし期限は当初から1年間延長した18年3月まで。みなべ町としては、別の処理方法を選択するにしても一定の時間が必要であり、このタイミングでの集約化の方針表明は、ぎりぎりだった。

 一方で田辺市や白浜町の施設は近年、大規模改良を実施しており、処理能力だけでいえば、他の施設のごみを受け入れる余地はある。

 受け入れる側、依頼する側の立場は違う。けれども、ことは私たちの暮らしに不可欠な施設の話である。各市町には、広域圏の共通課題として対応するという認識を共有し、お互いに協力していく姿勢と行動が求められる。

 同時に、住民への丁寧な説明も欠かせない。そもそも住民や施設がある地区の理解がなければ、話はまとまらない。集約化が実現すれば、ごみの分別方法が変わる可能性があるし、施設の稼働時間が増えることも考えられる。

 さらに、白浜町清掃センターには地元区と結んだ協定があり、25年3月が使用期限になっている。今回の方針通りに集約できたとしても、4年後にその期限は来る。すさみ町の焼却場は、稼働から30年が過ぎている。改良が終わったばかりの田辺市の施設も、永久に動かせるわけではない。

 ごみの絶対量を減らす対策をはじめ、将来像を見据えた対応を切望する。 (N)



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