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県議の政活費 使途公開の努力尽くせ

 各地で地方議員による政務活動費(政活費)の不明朗な使用が次々と発覚、政活費の不要論や後払い論も持ち上がっている。

 こうした事態を受けて、領収書や収支報告書など、政活費の使途を裏付ける資料をホームページ(HP)で公開し、透明性を確保しようという議会が増えている。

 しかし、和歌山県議会の動きは鈍い。HPでの公開問題でも、個人的な取り組みを除けば、議会改革検討委員会で「検討するかどうか協議中」というレベルである。税金を「使わせてもらう」立場としてあまりにも鈍感ではないか。

 政活費は、地方議員が「調査研究その他の活動」に使用できる公金で、報酬とは別に交付される。和歌山県議42人への交付額は1人当たり1カ月30万円(うち会派に3万円)で、交付総額は年間約1億5千万円。県が議員や会派に前渡しし、未使用分は返還される仕組みにしている。

 交付額に対し、議員が実際に使った割合は2013年度95・4%、14年度92・9%、15年度89・7%。年々減少しているが、過去5年、一貫して全額を使い切ったと報告した議員も5人いた。

 議会活動のために、政活費を有効に使っているなら問題はない。しかし、その使途を県民が容易に確認できる環境がなければ、議員に向けられる目は厳しくなる。HPでの公開さえ渋るようでは、その使途に不信感が生まれ、活動にも支障が出るのではないか。

 現状でも領収書や収支報告書は閲覧できる。だが、広く県民に開かれているとは言い難い。平日に県議会事務局まで足を運ばなければならないし、複写する場合は、手数料が必要になる。昨年度の閲覧は5件、複写は13件だった。

 市民オンブズマンわかやまは10日、全国的な取り組みで、県議会にHPでの公開を陳情した。畑中正好事務局長は「時間を問わず、容易に誰かに見られるという緊張感が、不正の抑止力になる」と強調する。実際、使途の公開後、返還額が急増した県もある。

 政活費を巡っては今年、富山市議13人が領収書偽造などで不正取得していたなどとして辞職。各地で同様の問題が発覚した。

 和歌山県議会も例外ではない。市民オンブズマンわかやまが知事を相手取って起こした訴訟では、過去の政務調査費の使用について、大阪高裁が県議39人(元職を含む)の使途について計約8600万円分を違法とする判決を出している。さらに、県議11人の過去の使途についても、いま和歌山地裁で係争中だ。

 議会は13年度から、原則としてすべての支出に領収書の添付を義務付けた。なのに、それをHPや県の広報紙などで広く公表することに消極的だというのが理解できない。

 県議会の政活費はすべて公金である。その使途はガラス張りにしなければならない。HPでの使途公開はその第一歩である。それを怠るようでは、政活費廃止の声はより強まるだろう。 (K)



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