AGARAKiiLifeみかんKiiSearch

「恋しいメジロたち」

 「例年ならとうに姿を見せてくれるメジロが、まだ来ない」と知人が気をもんでいる。愛らしい姿と鳴き声が、季節の移り変わりを教えてくれるという▼知人の住まいは白浜町の白良浜沿い。そばに松林がある。かつて浜に注ぎ込んでいた細い川の周辺にも数多く群れていたそうだ。開発で周辺の景観が激変しても、変わらずに姿を見せるメジロにひときわ愛着を感じるのは当然だろう▼「空港や高速道路に関連したインフラ整備のため、小鳥の通り道になっていた木立がなくなったのではないか。細かなことにも気を配れるような余裕がない時代だから」と知人がため息交じりに話す。メジロは国内で最小クラスの小鳥。猛禽(もうきん)類から身を隠す場所がないと、移動は難しいとみている▼日本野鳥の会県支部会員も最近、知人のような心配の声をよく聞くという。冬が寒くなかったので餌がたっぷりあり、餌のある所に鳥が集まっているそうだ。メジロは雑食性だが大の甘党。花の蜜が好物で梅やツバキ、サクラの花に群がる光景はよく知られている。いまは近くにどんな木や餌があるかでずいぶん状況が異なるという▼メジロが知人宅周辺にまだ姿を見せない理由はよく分からないが、知人がいう「余裕」が感じられる時世であってほしいという気持ちには大いに共感する。私の家にもいつメジロが姿を見せてくれるか。注意深く観察を続けたい。(沖)


更新)