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「夜は寝る時間」

 大学時代の話である。ある日の授業で居眠りをしている学生がいた。少人数のクラスだったから即座に教授からとがめられた▼「そんなに眠いのかね」。初めは軽い口調だったが、学生が「昨日は徹夜のアルバイトをしていまして」と言いかけた途端に、表情が変わった。「夜は寝る時間です。徹夜したからなんて言い訳は言語道断」。温厚な先生の怒声に教室中が震え上がった▼半世紀以上も前のそんな話を思い出したのは他でもない。セブン―イレブンの加盟店オーナーが人手不足を理由に24時間営業をやめて本部と対立。業界だけでなく、利用者も巻き込んで大きな社会問題になっているからだ▼コンビニ業界は弁当から日用雑貨まで日常生活に求められる商品を一通り取りそろえ、公共料金の支払いや宅配便の取り扱いもする。24時間営業の便利さも支持され、いまや業界全体で約5万6千店を展開している▼ところが昨今、人手不足から24時間営業が重荷になっている店も少なくない。しかし、営業時間の決定は本部の権限に属しており、店主側は開店時間を決めることもできないという▼セブン―イレブンは今後、直営の10店で実験的な時短営業を始めるそうだ。しかしこの際、24時間営業が当たり前という考え方から少し距離を置いてはどうだろう。「夜は寝る時間」という発想に戻り、人々が健康に生きる社会づくりという視点で知恵を出すことが求められる。(石)


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