AGARAKiiLifeみかんKiiSearch

「統計不正」

 先週末、母校で就職活動の勉強会を開いた後のことだ。話を最前列で聴いていた2人のアメフット部員から質問があった。「僕らは統計学を専攻しています。面接で統計不正の問題を聞かれたら、どう対応すればいいでしょうか」▼厚生労働省の統計不正問題が拡大している。4日には衆議院予算委員会で論戦が始まり、野党が「なぜ、こんな不正が起き、それが見逃されてきたのか」と政府や厚労省を追及した。原因を解明するために厚労省が設けた特別監査委員会の報告は第三者性が疑われ、再検証を余儀なくされている▼しかし、不正の鍵を握る厚労省の前政策統括官の参考人招致を与党が拒否し、国会での事実解明は進んでいない。あらゆる政策決定の基礎となる「毎月勤労統計」の信頼性が揺らぎ、雇用保険や労災保険などが過少給付になった人が2千万人以上もいるのに、その責任追及も道半ばだ▼こんな騒動を知って、この問題とは関わりのない就活生が「どう対応すれば」と聞きたくなる気持ちもよく分かる。一瞬、言葉に詰まったが、僕はこう答えた▼「政府も政策も、信頼がなければ成り立たない。そのために規則がある。勝手にゴールを動かしたり、恣意(しい)的に反則を適用したりすると試合は成立しない。政府も同様だ。ルールを守り、違反には厳しく対処するしかない」▼そういうと、2人は「よく分かりました」と頭を下げ、帰って行った。(石)


更新)