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「秋よ来い」

 暑さも少し和らいだ。夜、自宅前の河原では虫の声も聞こえ、秋の気配が訪れた▼今夏は気象庁が「命の危険がある」と発表したほどで、高齢の身にはこたえた。おまけに冷房機が酷使で故障し、しばらくは苦しみも倍加した▼この暑さは世界的現象だったようだ。例年涼しいカナダのケベック州でも数十人の高齢者が猛暑で死んだという。北極圏でも33度、サハラ砂漠では51度を超えたらしい▼世界の最高気温は、100余年前の米カリフォルニア州デスバレー(死の谷)の56・7度。その昔、興味に任せて真夏に家族を車に乗せ、現地に出掛けたことがあった。道路に車は絶え、道端には雪だるまのような巨大な塩の固まりが延々と続く。それは「地獄もかくや」と思わせる壮絶な光景だった▼車が故障したらそれまでと、途中で怖くなって逃げ出した記憶がよみがえった。この死の谷も、今年は過去の最高記録に迫ったらしいが、他にも悲惨な状況が各地であったようだ▼暑さ異変は緯度には直接関係ないという。それを最近、東京の南千キロにある小笠原旅行で知った。なにしろインドネシアから来た観光客に「日本には負けた」といわせた本土の暑さだった▼昔の怖いものは「地震、雷、火事、おやじ」だった。おやじはとうに圏外に去り、代わって「地震、酷暑、台風、大雨」が「新・怖いもの」になったか。本格的な秋の到来を「一日千秋の思い」で待っている。(倫)


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