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「停電の夜」

 電気のない夜は何もすることがなく、とても長く感じられた▼台風21号が紀伊半島に接近した4日午後、県内では停電の地域が見る見る広がっていった。田辺市内では午前9時すぎには数百戸だったが、風雨がピークに達した午後1時すぎには2万戸を超えた▼仕事を終えて帰宅すると、家の中は真っ暗だった。役に立ったのは100円ショップで買っておいたランタン。8畳の居間全体を1個で照らしてくれた。水道とガスは使えたので、夕食を食べることもできた。高層マンションに住む同僚は、停電の影響で水が出なくなり困ったという▼それにしても、電気がない夜はたいくつだ。テレビはつかないし、パソコンもネットにつながらない。スマートフォンは使えるが、万一に備えてバッテリーは温存したい。風雨も収まった午後9時すぎには床に就いた▼自宅の停電は未明には復旧したが、県内で停電した31万戸のうち、5日午前8時の時点で20万戸が未復旧だったそうだ。これほど大規模で長時間の停電は、関西電力管内では阪神大震災以来という。夜通し復旧作業に当たった関係者に感謝したい▼6日には北海道で震度7の地震があり、震源に近い火力発電所の停止をきっかけに道内の295万戸が停電した。まだ多くの人が不安な時間を過ごしているという。4日は、紀伊半島大水害から7年目のその日。災害への備えを怠ってはいけないと気を引き締めた。(長)


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