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「台風への備え」

 非常に強い勢力のまま上陸し、日本列島を縦断して各地に深刻な被害をもたらした台風21号の進路は1934年の室戸台風に似ている▼当時、僕は生まれてなかったが、5歳の時の第2室戸台風では、父親が玄関に打ち付けた何枚もの板が強風できしむのを布団をかぶりながら聞いていたのを覚えている▼今回の台風で思い出した人がいる。白浜町東白浜在住の元高校教諭、鈴木昌さん(77)である。氏は2016年1〜6月に本紙に寄せた連載「旧白良浜の思い出」で、昭和の時代に発生した超大型のジェーン、室戸、第2室戸台風について触れ、いずれも室戸岬から紀伊水道を北上し、高速で日本海に抜けた点が共通していると書いた▼同時に、進路の東側では中心に巻き込む風速のほかに、進行速度が加算される(時速36キロで進行する場合なら1秒間に10メートル)と説明。進行速度を上げながら北上する紀伊水道北上型の危険性を説いている▼今回の台風21号は時速65キロで日本海に抜けた。その進行速度が風速に加算され、大阪湾を北上するにつれて被害をより大きくしていった▼鈴木さんは、連載で「この半世紀、この種の台風は襲来していないが、近年の豪雨による深層崩壊や洪水被害は、地球温暖化が遠因だともいわれる。とすれば、この3大台風よりも大きな台風が襲来すると考えるべきで、対策を立てておきたい」とも警告していた。今に通じる言葉である。 (沖)


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