AGARAKiiLifeみかんKiiSearch

「地域づくり」

 地域づくりとかまちづくりという言葉がこの社会に定着して久しい。

 ▼しかし、その内容はそれに関わる人たちの受け止め方によって全く異なる。お役所が立案し、予算も付けた計画を実行すればよいと考える人もいるし、自分たちが全てを構想し、資金も出すことが肝心と考える人もいる。双方を折衷し、互いに協力することが一番という考え方もある。

 ▼百人いれば百人の主張、考え方があるのがこの社会である。それを調整するだけでエネルギーを消費し、肝心の事業に取り組むまでに精も根も尽き果てたという話も少なくない。

 ▼そんな中、田辺市上秋津の体験型施設「秋津野ガルテン」が日経新聞の「廃校の宿」ランキングで一番に選ばれた。地域の住民が資金を出し合って設立した「株式会社秋津野」が上秋津小学校の旧校舎を市から購入して運営している施設である。ミカンや野菜など地域の食材を生かして運営する農家レストランが高く評価された。

 ▼長い道のりだった。1999年に農産物直売所「きてら」を開設して以降、継続してきた住民が「お金も出す。口も出す。知恵も出す」地域づくり運動。それは知恵を出す人、お金を出す人、汗をかく人が折り合いを付け、工夫と情熱を両輪にして進めてきた成果である。

 ▼この成果を他のまち、他の地域にも広げたい。「株式会社秋津野」の挑戦と成功には、住民が主導するまちづくりの知恵がいっぱい詰まっている。 (石)


更新)