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「紙の効用」

 新聞用紙を仕入れている商社の担当者が、表面がざらざらした無地の青い紙を見せてくれた。特に変わったものではないが、白い滑らかな紙に比べて学習の集中力を高める効果があるという。

 ▼新潟県の長岡技術科学大学と製紙大手の王子ホールディングスが共同研究した。材質の異なる白、青、ピンク、黄色の紙を20種類用意し、20代の男女75人に計算力や記憶力、論理力を図るテストを実施した。

 ▼その結果、一般的な白い紙に比べて、凹凸のない青い紙で27%、凹凸のある青い紙は58%も集中力を高めることが分かった。紙に字を書く行動は脳を活性化するそうで、学習効果の上がるドリルやノート、手帳を近く商品化するという。

 ▼紙はさまざまな形で脳に刺激を与える。その一つにパソコンの画面では気付かなかった文章の間違いが、紙に印刷することで見つかるという例がある。

 ▼印刷した文字は、紙の表面で光が反射することで目に届く。これに対してパソコンなどの画面は、後ろから出る透過光で情報を読み取っている。反射光を見たときに人間の脳は分析をする方向に働き、透過光を見たときには情報をそのまま受け入れようとするそうだ。

 ▼同じ情報を新聞とスマホで読んだとき、前者では検証モードのスイッチが入り、後者は受け入れモードのスイッチが入る。疑わしいニュースが表示されたとき、人はどちらにだまされやすいのか。そんな検証にも興味がある。 (長)


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