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「北の核」

 北朝鮮は本当に核兵器を放棄するのだろうか。「そんなことはあり得ない」と思っていた世界の世論も、6月の直接交渉を前に「ひょっとしたら」という期待が高まっている。

 ▼何しろ「宿敵・米国に到達する核ミサイル」は金正恩委員長が祖父、父親から3代かけた悲願だった。それがほぼ完成した時点での米との廃棄交渉だから、驚きの展開だ。

 ▼相手はタフな交渉人として知られるトランプ大統領。超大国のメンツにかけて、成果の見通しが明確でない交渉はしないと世界に公言している。

 ▼それにしてもトランプ大統領が事前に金委員長に要求したのが、開発データの完全な破棄と、数千人に達する技術者の海外移住というから驚く。まずは高飛車な要求を突き付けて交渉に入るのがトランプ流だとしても、技術者の移住などという要求を受け入れたら、金体制は崩壊の危機に直面しないか。

 ▼北が見返りとして要求しているのは、米国による金支配体制の保証という。それと米側の過酷とも思われる要求は、両立するのだろうか。それだけに実現すれば、世界はあっと驚き、トランプ、金両氏の名声は跳ね上がる。いまは世界中を巻き込んで期待を持たせながら、みじめな失敗に終わらないようにと願うばかりだ。

 ▼もし本当に北の核放棄が実現し、拉致問題解決への道筋も見えるなら、すでに先物買いが出ている「関係者へのノーベル平和賞」という話も間違いなかろう。 (倫)


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